本製品は実売価格が1万1980円ということで、ネットワークカメラとしてはやや高価な部類に入る。ネットワークカメラはクラウド録画などのサブスクプランのコストも見積る必要があるので、本体価格だけでは判断できないとはいえ、本製品は首振りのギミックもなく、外観からはプラス要因は見受けられない。
そのような中で、本製品のメリットは、やはり屋外と屋内設置、どちらにも対応しうることだろう。多くのネットワークカメラは屋内専用で、屋外への設置は想定していないのに対して、本製品は屋外での利用を前提にIP55等級の防じん/防水に対応している。また配線が難しい場所に設置できるよう、バッテリー駆動に対応するのも利点だ。
また他のRing製品と共通のアプリで管理でき、「不在」「在宅」「解除」といったモードを一括で切り替えられたり、オプションのChime Proを使って電波を強化できたりするのは、屋外設置で自宅内のWi-Fiネットワークまで電波が飛びにくくなる可能性がある本製品にとって、大きな利点だろう。
「不在」「在宅」「解除」といったモードを一括で切り替えられる(左)。不在モード起動したところ(中央)。現在どのモードが起動しているかは、アプリのホーム画面で分かりやすく表示される。接続先をオプションの「Ring Chime Pro」に切り替えて電波の飛びを改善できる(右)その一方、録画先はクラウドのみで、2023年3月31日以降は有料になるのは、評価が分かれるポイントだろう。過去60日の動画と過去7日の静止画を保存できるプランはデバイスごとに月350円か、デバイス登録住所ごとに1180円の2択だ。後者は台数無制限なので、使い方によっては格安に運用できるが、無料のままでは一切の録画ができなくなるのは困るという人も多いはずだ。
もったいないと感じるのは、Ring製品の強みである豊富なオプションが、日本国内では現時点でそろっておらず、豊富なオプションという強みが現段階で打ち出せないことだ。また連携できるスマートスピーカーがEchoのみで、GoogleやAppleなどの製品と連携できないのは、他社製品と比較した場合にマイナスだろう。
なお屋外設置が不要な場合は、本製品と同時発売のRing Indoor Camがある。こちらは本製品よりもわずかにレンズが広角で、価格も6980円と安価なので、屋内利用にあたってはより有力な候補となるだろう。次回は本製品よりもサイズが二回り小さい、このRing Indoor Camについてチェックしていく。
スマホから映像を確認できるドアベル「Ring Video Doorbell 4」を導入してみた
Echo Showとも組み合わせ可能! スマートドアベル「Ring Video Doorbell 4」を活用してみた
中継器にもなる! Ringのスマートドアホンを強化する「Ring Chime Pro」を使ってみた
Google Homeと連携するドアホン「Google Nest Doorbell」ってどんな製品?【導入編】
スマホやスマートディスプレイで訪問者の応対ができる次世代ドアホン「Google Nest Doorbell」を使って分かったこと【活用編】Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.