超小型PC×モバイルディスプレイ2枚=出先でトリプルディスプレイ! 自宅と同じ作業環境を構築して分かったこと周囲の目をはねのけろ!(1/2 ページ)

» 2022年06月22日 12時00分 公開
[渡辺まりかITmedia]
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 以前の記事でGPD Pocket 3を購入し、仕事用メインマシンとして使っていると紹介した。自宅ではトリプルディスプレイ環境を構築しているが、8型ディスプレイを採用したGPD Pocket 3は超小型PCであること、同時にモバイルディスプレイを数枚所有していることから、外出先で、自宅と同じトリプルディスプレイ環境を作り、仕事ができるかどうかを検証してみた。

 今回利用した機材は、次のようなものだ。

外出用トリプルディスプレイ環境で利用する機材
超小型PC GPD Pocket 3(Shenzhen GPD Technology)
モバイルディスプレイ1 15.6型/フルHD(ユニーク UQ-PM15FHD
モバイルディスプレイ2 14型/4K(Sculptor MU140LA
入力装置 LIFEBOOK UH Keybord(現FMV Mobile Keyboard)
ネットワーク Y!mobile(iPhone 11)
GPD Pocket 3 CPUに第11世代Core i7-1195G7を搭載した「GPD Pocket 3」。10点タッチ操作に対応した8型ディスプレイ(1920×1200ピクセル)を採用する

目指す屋外スポットは「パルテノン多摩」

 準備ができたら、作業場所の確保だ。筆者宅は、いわゆる“ベッドタウン”と呼ばれる場所にあるため、近所には複数のファミリーレストランや、作業に適したコメダ珈琲店、個人経営のカフェや定番のスターバックスなどがあり、作業場所はよりどりみどり状態だ。作業用にACコンセントを設置している店舗も多く、非常に助かる。

 だがここはあえて、「パルテノン多摩」を目指すことにした。

 というのも、ここに転居してきてすぐ、てくてく歩いてパルテノン多摩まで行ったものの、ちょうど改修工事に入ったばかりで施設に入ることがかなわず、手前にあるベンチで作業するという結果に終わってしまったからだ。

 地域のお知らせで、3月27日に改修工事が終わり、ロビーなども開放されているとのことで、“パルテノン多摩でのテレワーク”に再チャレンジすることにしたのだ。

GPD Pocket 3 改修工事の終わったパルテノン多摩。改修前との違いは、「PARTHENON TAMA」のサインが階段中央に設けられたことと、人が増えたこと
GPD Pocket 3 もちろん、よく見ると全体的にピカピカになっているのが分かる

 到着したパルテノン多摩の外観は、以前とそれほど変わりがなかったように見えたが、きっと内装が変わっているのだろう。公式サイトによれば、ロビー部分の仕切り壁を取り払ったようだ。以前来たときには入館できなかったため、その変わり具合を確かめるすべもないのではあるが……。

GPD Pocket 3 開放感のあるロビー。少人数の打ち合わせや、コワーキングスペースとして使えるようにテーブルと椅子のセットを設置している。多摩産の木材を活用していることもあり、木の温もりを感じられるインテリアだ

文字入力時に必須の外付けキーボード

 実は以前、パルテノン多摩をコワーキングスペース代わりにできないかと立ち寄ったことがある。

 初めのうちは「Webでの情報収集だけだから、GPD Pocket 3だけ持ち出せばいいかな」と考えていた。筆者はかな入力派とはいえ、ほとんどのキーは本体だけで入力できるし、いまだにどこにあるのか分からない「ろ」の文字を入力しなければいけなくなったら、ローマ字入力に切り替えればいいだろうとのんきに構えていた。

GPD Pocket 3 優雅に本体だけで作業中

 しかしだ。検索のキー入力だけでも、意外なほど「ろ」の必要な場面が多い。「ろ」じくーるとか、「ろ」っととか。

 しかも、JISキーボードのように、ショートカットキーだけで「かな/ローマ字」入力の切り替えができず、わざわざIMEのプロパティーから切り替えなければならない。

 さまざまな有志が改善方法を実践しているが、その作業を手間と考えてしまうものぐさな自分を棚に上げてストレスを強く感じたため、物理的に解決すべくBluetooth接続の外付けキーボードの導入を決意した。

GPD Pocket 3 あって良かった外付けキーボード。富士通クライアントコンピューティング(FCCL)がクラウドファンディングで出資を募ったワイヤレスキーボード「LIFEBOOK UH Keyboard」(現FMV Mobile Keyboard)

自宅と同じ仕事環境をパルテノン多摩で構築

 今回の目的は、外付けキーボードに加え、サブモニター(サブのサブも)のある、自宅とほぼ同じ作業環境を、出先で構築できるのか、仕事がはかどるのかを検証することだ。

GPD Pocket 3 左上から時計回りに、15.6型モバイルディスプレイ(UQ-PM15FHD)、iPhone 11、14型モバイルディスプレイ(Sculptor MU140LA)、GPD Pocket 3、LIFEBOOK UH Keyboard。それから各種ケーブル類
GPD Pocket 3 自宅と同じトリプルディスプレイ環境を出先で構築。通行人に背を向けて座っているため、痛い視線に気づかずに作業できる

 パルテノン多摩のロビーには電源がない。つまり、作業を続けられる時間は、PCのバッテリーが切れるまで、またはPCのバッテリー+用意したモバイルバッテリーの容量が尽きるまでとなる。タイムリミットがあるぶん、ヒリヒリとした緊張感を維持できそうだ。

GPD Pocket 3 開始時点でのGPD Pocket 3のバッテリー残量は99%。利用できる時間はどれくらいだろうか

 早速、トリプルディスプレイ環境で作業に取りかかった。

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