Seagateは8月2日(米国太平洋夏時間)、データセンター向けの「Nytro(ニトロ) SSDシリーズ」のラインアップに、高性能、高効率、高ストレージ密度を実現したという「Nytro 5350」「Nytro 5550」を追加した。いずれも8月から順次出荷を開始する予定となっている。
両製品共に、NANDフラッシュメモリコントローラーの開発/製造で知られるPhison(パイソン)の技術が活用されている。SeagateとPhisonの協業は2017年からコンシューマーSSDで始まっており、2022年4月にはその範囲をエンタープライズSSDにも拡大していた。
Nytro 5350は、SAS(Serial Attached SCSI)インタフェースを備えるPCI Express 4.0(NVMe)規格のSSDで、読み出しのスループット(実効速度)が従来品の約2倍、Serial ATA接続のSSDの10倍以上となっていることが特徴だ。具体的には、最大毎秒7.4GBの伝送帯域幅を持ち、最大195K IOPSのランダム書き込み、最大1.7M IOPSのランダム読み出しに対応している。これにより、データの読み書きにおけるボトルネックを解消し、応答時間の安定化を図れるという。約250万時間のMTBF(平均故障間隔)で、1DWPD(※)と耐久性の高さも魅力だという。
(※)DWPD(Drive Write Per Day):平均故障間隔(保証期間)において、全容量の“総書き換え”を1日当たり何度実行できるのかを示した耐久性の指標。「1DWPD」であれば、1日当たり1回の総書き換えに耐えられるという意味となる
一方、Nytro 5550は、Nytro 5350をベースに読み書きが混在するワークロードに最適化(≒ランダム読み書きの性能を強化)したモデルとなる。Nytro 5550と比べると、ランダム書き込みの最大速度は470K IOPS(約2.4倍)に高速化されている。MTBFの設定は約250万時間で変わりないが、DWPDは3倍(3DWPD)に引き上げられている。
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