ここからは、TUF Gaming F17 (2022)の実力をベンチマークテストを通してチェックしていこう。先述の通り、2022年8月現在におけるTUF Gaming F17 (2022)は1モデルのみ用意されているが、その主な仕様は以下の通りだ。
今回は、比較対象としてCore i7-11800H(8コア16スレッド、最大4.6GHz)、メインメモリ16GB(DDR4-3200規格、デュアルチャネル構成)、GeForce RTX 3070 Laptopを搭載する「GPUは同じ、CPUはグレードがやや上だけれど1世代前」というゲーミングノートPCを用意している。
3Dレンダリングを通してCPUのパフォーマンスをチェックする「CINEBENCH R23」の結果は以下の通りとなった。
Eコアが増えた分だけ、マルチコアスコアの伸びが大きい。シングルコアのスコアも少しだが向上している。
続けて、PCの総合ベンチマークテストアプリ「PCMark 10」の結果を見ていこう。「Essentials」は日常使い、「Productivity」はビジネスにおける生産性、「Digital Content Creation」は静止画や動画といったマルチメディアコンテンツの制作能力をチェックするテストだ。特にDigital Content CreationはCPUやGPUの性能差がスコア差につながりやすい。
結果は以下の通りとなった。
ProductivityとDigital Content Creationのスコアが伸びている反面、Essentialsのスコアが落ち込んでしまい、その影響で総合スコアが振るわない。
他のPCのレビュー記事にあるベンチマークテストを見ると、第12世代Coreプロセッサを搭載するモデルは、Essentialsの成績が思うほどに伸びないことがある。PコアとEコアのハイブリッド構成が何らかの影響を及ぼしているのだろうか……?
3Dグラフィックスのパフォーマンスをテストするベンチマークテストアプリ「3DMark」では、WQHD(2560×1440ピクセル)の描画をDirectX 12 APIでテストする「Time Spy」を実行した。総合スコアは以下の通りだ。
同じGPUだけあって、スコアの差はそれほどでもない。CPUのシングルコア性能が少しだけ向上した分、スコアも少しだけ伸びた格好だ。
実際のゲームをベースとするベンチマークテストとして、スクウェア・エニックスの「ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマーク(FF14ベンチマーク)」と「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマーク(FF15ベンチマーク)」も試してみよう。いずれもフルHD(1920×1080ピクセル)のフルスクリーン描画で、設定をカスタムして最も負荷が高くなるように設定した。結果は以下の通りだ。
FF15ベンチマークで少しポイントを落としている所は気になるが、フルHDゲーミングには十分な性能を備えているといえるだろう。
TUF Gaming F17(2022)では、ストレージの読み書き速度をチェックするアプリ「CrystalDiskMark 8.0.4」SSDのでシーケンシャル(連続した)データの読み書きのスピードをチェックした。この個体には「Intel SSD 670p(SSDPEKNU512GZ)」が搭載されている。結果は以下の通りだ。
TUF Gaming F17
読み書き共に、公称値(読み出し毎秒3000MB/書き込み毎秒1600MB)を少し上回る結果となった。普段使いでは十分に満足できる速度といえる。
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