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Apple純正キーボードを上回る? ロジクールのミニ無線キーボード「MX KEYS MINI for Mac」のスゴさをチェック(2/3 ページ)

» 2022年10月07日 12時00分 公開
[井上晃ITmedia]
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コンパクトながら安定感のある打ち心地

 MX KEYS MINI for Macの裏面には滑り止めが5つ付いている。先述の通り、このキーボードはコンパクトな割に重量があるわけだが、その“重さ”と滑り止めがうまくかみ合って机上での安定感はとても高い

 キーボードの奥から手前にかけて、わずかに傾斜が付いているため、ゆったりとチェアに腰をかけて、目線の高さのディスプレイで操作する――そんな姿勢を取ると、非常に特に扱いやすい。

 仕様書には記載はないが、キーピッチは実測で19mmほどある。「コンパクトモデル」とは言いつつも、キーがギチギチに詰められているということもない。窮屈さはあまり感じないだろう。

 大部分のキーの表面は球状にくぼんでおり、これが指先にフィット感をもたらしてくれる。つや消しコーディングが施されているためか、触り心地もサラサラとしている。

裏面 裏面には滑り止めが5つ付いている。これがキーボードの自重と相まって、高い安定感をもたらしてくれる
傾斜 キーボードの奥側にあるバーが傾斜を作っている。スタンドの類いは備えないので、傾斜の角度を調整したい場合は別途対策が必要となる

 MX KEYS MINI for Macには、MXシリーズではおなじみの「Perfect Strokeキー」が採用されている。キーボード自体が薄型なので「キーもペラペラなんでしょ?」と思ってしまいがちだが、ストロークもしっかり確保されており、押し下げると適度な硬さを得られる。良い意味で「見かけ倒し」なキーといえるだろう。

 キーの配列は、先述の通りUS配列である。特別なクセはなく、AppleのUSキーボードに準じたキー配置となっているので、普段からUS配列に慣れ親しんでいる人ならキーの位置を覚え直す手間はない。一方で、普段日本語キーボードを使っている場合は、記号の位置や横長のReturnキー、CtrlキーとCapsキーの逆転など覚え直す要素が少し多くなる。

くぼみ 最上段(ファンクションキーの列)と最下段(スペースキーの列)を除いて、1つ1つのキーにはくぼみが設けられている

 キーの裏面には、LEDによるバックライトが設けられている。バックライトをオン/オフするスイッチは設けられておらず、基本的にはキーボードに備え付けられた近接センサーが手を検知すると自動的に点灯し、離席を検知するとオフにするようになっている。ライトの輝度も、原則として周囲の光量に応じた自動調整となる。

 ただし、キーボードの充電中は近接センサーが無効となり、キー入力をすると点灯、しばらく入力しないと消灯という挙動となる。また、バッテリー残量が10%を切るとバックライトは自動的にオフになるので注意しよう。

バックライト 暗所での利用にも便利なキーボードバックライトを備えている。オン/オフや輝度調整は自動で行われる

 ファンクションキーの列にあるキーには、ショートカット機能も割り当てられている。具体的には、以下のような機能が用意される。

  • F1〜F3キー:接続先デバイスの切り替え
  • F4/F5キー:バックライト輝度の手動調整
  • F6キー:ディクテーション(音声認識の起動)
  • F7キー:絵文字パレットの表示
  • F8キー:スクリーンショット
  • F9キー:マイクミュート
  • F10〜F12キー:メディアコントロール

 ファンクションキーの機能を優先するか、ショートカット機能を優先するかは、Fnキーを押しながらescキーを押すと切り替えられる。Macに専用ユーティリティーアプリ「Logi Options+」をインストールしておけば、どちらが優先されているのか、画面に表示されるようになっている。

 もちろん、これらのショートカット機能がどこまで必要かは人によって変わってくるものだ。例えば、音声入力の呼び出しについては、MacもiPhone/iPadも、ホットキーをあらかじめ設定しておけばキーボードを問わずすぐに呼び出せる。また、Commandキーを2度連続して押すとディクテーションを呼び出せる設定にしている場合は、わざわざショートカットキーを使うまでもないかもしれない。

 同様に、絵文字パレットもControlキー+Commandキー+スペースキーの同時押しで出せるので、やはりショートカットキーはいらないかもしれない。

 しかし、「これを押せばこの機能が起動する」とすぐに分かるショートカットキーは分かりやすさの面で強い。いちいちカスタマイズしたり覚えたりする必要がないからだ。

 仕事柄、筆者はmacOSでスクリーンショットを撮ることが多いのだが、そのショートカットキーが「Shiftキー+Commandキー+3〜5キー」だと知っている人はどのくらいいるだろうか。このキーボードを使えば、F8キーを押すだけで済むので、非常に楽である。

 ファンクションキーの列にあるショートカットは全体的には便利なのだが、唯一気になったのが右端にある「ロックキー(集中モード切り替え)」だ。キー配列の問題で、deleteキー(Windows用キーボードでいうBackspaceキー)を押すつもりが、誤って集中モードの切り替えをしてしまうことがあった。「通知が来ないなぁ」と思っていたら、実は集中モードがオンになっていたというオチである。この点は手が慣れるまでは注意が必要かもしれない。

ファンクションキーの列 ファンクションキーの列には、便利なショートカット機能も備えている

 MX KEYS MINI for Macは、最大3台の接続デバイスを切り替えて利用できる。例えば、MacとiPhoneの両方とあらかじめペアリングしておけば、Macで書類を作成しながら、iPhoneに届いたチャットのメッセージにもキーボード入力で返信するといった使い方も可能だ。

 デバイスの切り替えは先述の通り、F1〜F3キー(ファンクションキー機能を優先している場合はFnキー+F1〜F3キー)で行える。ただし、iPhoneやiPadで使う場合、アプリのどこに入力するのかを指定する際に画面のタップが必要となる。Macでもアプリによっては、文字の入力ゾーンをクリックしないといけない場合がある。

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