OPPO Pad Airのカメラはアウト(背面)側とイン(正面)側共にシングル構成となっている。アウトカメラは約800万画素センサーにF2.0レンズ、インカメラが約500万画素センサーにF2.2レンズという組み合わせとなっている。アウトカメラはオートフォーカス(AF)にも対応している。
アウトカメラで撮影する写真は、率直に「キレイ」とはいいがたい。手ブレが入りやすく、特に夜景のような露光が少ないシーンではブレが大きくなりやすい。あくまでも、メモ代わりに撮影するためのカメラと考えた方が良い。
ビデオ通話で使うことが多いであろうインカメラは、横向きに持った場合は画面上部、縦向きに持った場合は画面右側に来る。こちらも画質こそ高くはないが、顔をきれいに補正する「ビューティー機能」も備えており、ビデオ通話で使う分には十分な性能を備えている。
OPPO Pad AirのSoC(プロセッサ)はQualcomm製のSnapdragon 680で、この価格帯のAndroidタブレットとしては処理性能は高めである。ただし、メインメモリは4GBと、今どきの端末としてはやや少なめだ。WebサイトやTwitterアプリの表示や、動画再生のような負荷がかからない用途で試用した限りでは、画面描画やタッチパネルの反応速度に不足を感じることはない。
また、ColorOS 12は内蔵ストレージの一部をメインメモリのように使える「仮想メモリ」機能を備えており、最大3GBを割り当てられる。仮想メモリを活用すると、Webサイトを多数表示した時など、メインメモリを多く消費する処理をスムーズに行える。
ただし、仮想メモリがあったとしも、3Dグラフィックスがバリバリ使われているゲームを快適にプレイするのは厳しいかもしれない。動画編集で活用するのも厳しいだろう。
内蔵ストレージは64GBと少なめだが、最大512GBのmicroSDメモリーカードを追加できる。動画視聴などでは、動画配信サービスをメインで利用すれば、ストレージの少なさに困ることは無いだろう。
通信はWi-Fi 5(IEEE 802.11ac)とBluetooth 5.1をサポートする。モバイル通信は“非対応”だ。
バッテリー容量は定格で7000mAh。急速充電はUSB PD2.0互換で、最大18Wの急速充電をサポートする。付属品はSDメモリーカードスロット用の取り出しピンのみで、充電器やイヤフォン、変換アダプターの類は付属しない。
先述の通り、OSはAndroid 12ベースのColorOS 12を搭載する。「Google Play ストア」や「YouTube」といったGoogle純正アプリも利用可能だ。Androidの著作権保護技術「Widevine L1」もサポートしており、著作権保護機能を利用する動画アプリで高解像度(HD)のコンテンツを再生できる。
Androidタブレットにはさまざまなメーカーが参入しており、知名度の低い中国メーカーが製造する、いわゆる「中華タブレット」も少なからず流通している。こうした製品の中には、税込みで1万円台とものすごく安価なものもあるが、性能不足でWebサイトの表示でカクついたり、Widevine L1をサポートしていないために動画のHD再生ができなかったりするものも存在する。事前にそのような情報があれば買わないという選択肢も取れるが、残念なことに、そこまでの情報を公開しているメーカーはまれである。
こうした格安な製品とは対照的に、OPPO Pad AirはWebサイトや電子書籍、動画の再生に必要十分な性能を備える。加えて、薄型でスタイリッシュな見た目に、持ち歩きしやすいコンパクトサイズも兼ね備えている。自宅での動画視聴や、出先での資料閲覧など、コンテンツを“消費”する用途なら、まさにうってつけのタブレットといえるだろう。
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