では実際に使ってみよう。前述のように本製品がサポートするのはHDMI接続のみで、給電はUSBで行う。つまり2本のケーブルを接続することになるのだが、いずれも本体背面から上方向に伸びるように接続する。
これは下方向にケーブルが伸びるとスタンドと干渉するという理由もありそうだが、ケーブルの外皮が固いせいで、見栄えが悪いだけでなく、取り回しもよくない。ケーブル長もわずか50cm程度でPCのポート配置によっては届かないこともあるので、買い替えも視野に入れておくべきだ。
解像度は480×1920ピクセルで、Windows PCの側からは拡大率を調整できないため、PCと並べるとかなりフォントサイズが小さくなる。カスタムスケーリングで強制的に150%などにすると見やすくなるのだが、メインディスプレイの側も同じスケールが適用されてしまうので難しいところだ。
こういった点から、もしブラウザで何らかのコンテンツ、例えばSNSを表示するのなら、本製品で固定表示するためだけに標準とは異なる別のブラウザを用意し、表示倍率を本製品向けにカスタマイズしておくのが望ましい。これならば、メインディスプレイ側の表示に影響を与えることもない。
本製品は、一般的なモバイルディスプレイのようなOSDメニューを備えておらず、調整できるのは輝度だけだ。背面に空いている穴にピンまたはクリップを差し込み、繰り返し押すことによって、輝度が6段階で変化する。
設定した輝度は電源をオフにしても維持されるので、最初に一度設定すれば、それ以降は変えずに利用できる。固定設置ならばこれでも問題ないが、さまざまな場所に持ち歩いて使う場合、クリップやピンを携行しないと輝度調整できないのはやや困りものだ。もう少し簡単に切り替えられる仕組みが欲しかったところである。
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