落ち着かない価格、ヒットを続ける30万円のグラフィックスカードアキバの2022年まとめ【前編】(2/4 ページ)

» 2022年12月28日 13時00分 公開
[古田雄介ITmedia]

Radeon――年末の「RX 7900 XTX」で一気に存在感が高まった

 1月21日に3万円台で登場した「Radeon RX 6500 XT」搭載カードを皮切りに、Radeonシリーズも上半期に複数の新GPUを投入している。

ドスパラ秋葉原本店に展示されたRadeon RX 6500 XT搭載カード ドスパラ秋葉原本店に展示されたRadeon RX 6500 XT搭載カード(1月21日)

 4月にはRX 6000シリーズのローエンドとなる「Radeon RX 6400」を搭載したカードが2万6000円弱から2万9000円弱で各ショップに入荷し、GeForce GTX 1650カードの対抗馬として一定の存在感を放った。

パソコン工房 秋葉原BUYMORE店に並ぶRX 6400カード パソコン工房 秋葉原BUYMORE店に並ぶRX 6400カード(4月22日)

 翌5月には、シリーズハイエンドの「Radeon RX 6950 XT」と同時に、「Radeon RX 6750 XT」と「Radeon RX 6550 XT」も登場して、一気にラインアップを増やしている。搭載カードの初回価格は順に18万6000円弱〜22万4000円前後、9万6000円前後〜10万7000円弱、6万7000円前後〜7万5000円前後だった。

 ただ、ハイエンドクラスに関しては「Radeon好きな方が買っていくという、まぁいつもの感じです」(某ショップ)との声が聞かれるように、GeForce一強の空気を打破するには至っていない。

ドスパラ秋葉原本店に展示されたRadeon RX 6950 XT/6750 XT/6550 XT搭載カード ドスパラ秋葉原本店に展示されたRadeon RX 6950 XT/6750 XT/6550 XT搭載カード(5月13日)

 その状況が大きく変わったのは、12月の中旬に差しかかった頃だ。12月16日に新世代のハイエンドGPU「Radeon RX 7900 XTX」と、「Radeon RX 7900 XT」を搭載するカードが一斉に売り出された。初回の価格は順に18万円〜19万円弱と15万6000円前後〜17万7000円前後となる。

パソコン工房 秋葉原BUYMORE店に貼られたRX 7900シリーズの価格表 パソコン工房 秋葉原BUYMORE店に貼られたRX 7900シリーズの価格表(12月16日)
オリオスペックに入荷したRX 7900 XTXのオリジナルクーラーモデル オリオスペックに入荷したRX 7900 XTXのオリジナルクーラーモデル「Hellhound AMD Radeon RX 7900 XTX 24GB GDDR6」(12月16日)

 上位のRX 7900 XTX搭載カードを中心に各ショップで初回から好調に売れており、年末の現在も品薄傾向が続いている。

 TSUKUMO eX.が「今回はRadeon好きな人だけという感じはなく、ハイエンドクラスの現実的な選択肢として捉えている人が多い印象です」と語る通り、GeForceと比較検討して購入するユーザーが多い様子だ。前述の、ポッカリと空いた「10万円台で買えるハイエンド」のニーズにしっかりと応えている。

12月23日に撮影したTSUKUMO eX.のハイエンドRadeonの棚 12月23日に撮影したTSUKUMO eX.のハイエンドRadeonの棚。RX 7900 XTX搭載カードは売り切れとなっていた

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