グラフィックスカードの下半期では、Intelの動きも見落とせない。1998年の「Intel 740」以来となる、同社のディスクリートGPU「Intel Arc A380」を搭載したカードが9月にASRockから登場している。「Intel Arc A380 Challenger ITX 6GB OC」で、価格は3万円弱だ。
その後、10月には「Intel Arc A750」搭載カードが投入され、ハイエンドの「Intel Arc A770」カードも11月に出回るようになった。初回に登場したカードの価格は5万5000円前後と7万円弱となる。
GeForceやRadeonと比較検討して購入する向きはまだほぼない様子で、多くのショップからは検証用や記念品として購入するケースをよく聞いた。また、A380カードについては「3万円切りでAV1ハードウェアエンコーダーが使える」という利点に注目するユーザーも増えているという。
Intelはモバイル向けGPU「Intel Arc A770M」をオンボードで搭載したゲーミングNUCも10月に投入している。14コア20スレッドのCore i7-12700Hを採用した「Intel NUC 12 Enthusiast Kit」で、価格は24万8000円前後だ。
入荷したパソコン工房 秋葉原BUYMORE店が「値段が値段なので様子見感がありますが、何にどれくらい使えるのか気になっている人は多い様子です」と語る通り、さまざまな用途での活用を考えているユーザーがそれなりにいる様子だ。
そうしたニーズを受けてか、Intelの“ドクロNUC”もゲーミング一色ではない展開が見られるようになっている。4月に登場したグラフィックスカードが組み込める「Intel NUC 12 Extreme Kit」は、フロントにドクロが光るギミックを組み込んでいたが、12月に登場した次世代の「Intel NUC 13 Extreme」は左側面に小さくプリントするに留めている。
オリオスペックは「以前からゲーム以外の用途でも人気があって、『ドクロは光らなくていい』という声がありましたからね」と話していた。
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