IntelがAMDから主流の座を再び奪った契機は、2021年11月の第12世代CoreシリーズとIntel Z690チップセット搭載マザーボードの投入だった。その第12世代Coreシリーズは2022年の初頭に「Core i5-12400」(2万8000円弱、税込み、以下同様)や、「Core i3-12100F」(1万4000円弱)などの8ラインアップを追加。対応するマザーボードもIntel H670/B660/H610チップセット搭載モデルを加えるなど、一気に選択肢を拡大させている。
1万円強の「Pentium Gold G7500」と7000円前後の「Celeron G6900」も売り出して、ハイエンドからローエンドまで選べる盤石の体制となり、春から秋にかけてもプラットフォームの主流を担う地位は揺るがなかった。その間に最大5.5GHzで動作する最上位モデル「Core i9-12900KS」(10万6000円弱)や、PBPを35Wに抑えた“末尾T”シリーズなども投入し、それぞれ注目を集めている。
この好調ぶりを引き継いだのが、10月20日に発売となった第13世代Coreだ。「Core i9-13900K」(10万6000円弱)を筆頭に、6モデルを投入して自作市場を盛り上げた。後述するRyzen 7000シリーズや前編で触れGeForce RTX 4090搭載グラフィックスカードの登場と時期が近接しており、10月とその前後数日間はPCパーツショップにとって「気と手が休まる暇がない毎日でした」(パソコンSHOPアーク)という。
第13世代Coreとともに対応するIntel Z790搭載マザーも売り出されたが、当初はCPUと比べて供給量が少なく、11月から12月にかけて少しずつラインアップが充実していった印象だ。初回の価格は3万2000円前後〜8万円弱だったが、年末には10万円を越えるウルトラハイエンドモデルも一通りそろっている。
続いて、AMD陣営の動きを見ていこう。
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