最後に、2022年にPC USERでレビューしたPCのCINEBENCH R23のスコアとPCMark 10をまとめて掲載する(Ryzen 9 7900X搭載の「G-Tune XP-A」は近日掲載予定)。複数のモード設定ができる製品は最高設定の値を掲載している。見やすいようデスクトップPCとノートPCを分けているが、テスト内容は同じなので横並びで比較できる。
なお、CINEBENCH R23のスコアは、CPU以外のハードウェアにはほとんど影響されない一方、メーカーの熱設計ポリシー、冷却システムによって変わってくるため、同じCPUを搭載していても、同じ性能とは限らない。
ここで1つ断っておきたいのは、必ずしもスコアが高い方が良いPCとは限らないということだ。静音性やボディーの発熱など使用感のために、あえてCPUの最高性能を引き出すことにこだわっていない製品もあり、それもまた個性の1つである。
結果を見ると、やはり目立つのは第12世代Coreプロセッサの優秀さだろう。マルチスレッド性能を示すCPUスコアだけでなく、CPU(シングルコア)のスコアも見逃せないところだ。シングルスレッド性能は、OSの基本操作やアプリの起動、Webブラウジングなど日常操作全般に影響する。旧世代とはここでも大きな差がある。
PCMark 10については、Productivity(オフィス処理)のスコアに問題があることが多いので、オンラインショッピングやビデオ会議などの日常操作をシミュレートする「Essentials」と、クリエイティブアプリを使ったコンテンツ制作を行う「Digital Content Creation」のスコアを掲載した。
前者はシングルスレッド性能、後者はマルチスレッド性能が反映されやすい傾向がある、後者はGPU性能も絡んでくるので、必ずしもCINEBENCH R23のスコア通りではない。
これまでのPCの常識が、どんどん変わってきていることを感じた2022年。2023年はどんなPCが登場してくるのか、期待して待ちたい。
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