NVIDIAは1月3日(米国太平洋時間)、ノートPC向けGPU「GeForce RTX 40 Laptopシリーズ」を発表した。搭載製品は2月8日(米国時間)から順次発売される予定で、エントリークラスの製品の想定販売価格は999ドル(約13万円)からとなっている。
GeForce RTX 40シリーズのノートPC版がついに登場する
GeForce RTX 40 Laptopシリーズは、新アーキテクチャ「Ada Lovelace(アダ・ラブレース)」を採用したノートPC向けのGPUとなる。先行して登場したデスクトップ向け製品と同様に台湾TSMCの4nmプロセスで製造されているが、統合されるグラフィックスメモリはGDDR6規格(超低電圧版)となる。
消費電力当たりのパフォーマンスは先代(Ampereアーキテクチャ)の「GeForce RTX 30 Laptopシリーズ」から大幅に改善しており、処理内容によっては先代と同じパフォーマンスをおよそ3分の1の消費電力で実現できたという。
約3分の1の消費電力で、先代の「GeForce RTX 3070 Laptop」と同等のパフォーマンスを発揮できるという(ただし、Adaが示すGPUが何なのかは不明瞭である)
先代をベースラインとした場合のゲームのパフォーマンス(フレームレート)は、タイトルにもよるが4倍を超えるものもある。デスクトップ向けと同様に最新の「NVIDIA DLSS(Deep Learning Super Sampling) 3」も利用できるので、高解像度でのゲーミングがより現実的なものになる。
先代をベースラインとした場合の主要ゲームタイトルのパフォーマンス比較。タイトルによって向上の度合いは大きく異なるが、高負荷とされるタイトルほど効果が大きくなる傾向にあるようだ
NVIDIAが提供するノートPC向けのパッケージング技術「Max-Q Technology」は、GeForce RTX 40 Laptop向けのもので“第5世代”に到達した。Max-Qが無かった時代(2017年初頭)から比べると、その処理効率は最大で20倍超にも達している。
第5世代Max-Q TechnologyはDLSS 3や超低電圧版GDDR6メモリなどを要素として含んでいる
GeForce RTX 40 Laptopシリーズは特に「14型のノートPCに革命をもたらす」としており、搭載することでゲーミングだけではなくクリエイティブな作業にもノートPCを活用しやすくなるとNVIDIAは説明する。「PlayStation 5の2倍のパフォーマンスを約6分の1のサイズで実現できる」とも語っている
GeForce RTX 40 Laptopシリーズでは、ハイエンド向けの「GeForce RTX 4090 Laptop」と「GeForce RTX 4080 Laptop」を搭載する製品が先行して登場する。他モデルを搭載する製品は2月22日(米国時間)以降の発売が見込まれている。
- GeForce RTX 4090 Laptop
- CUDAコア:9728基
- ブーストクロック:1455〜2040MHz
- グラフィックスメモリ:16GB(帯域幅は256bit)
- 消費電力:80〜150W
- GeForce RTX 4080 Laptop
- CUDAコア:7424基
- ブーストクロック:1350〜2280MHz
- グラフィックスメモリ:12GB(帯域幅は192bit)
- 消費電力:60〜150W
- GeForce RTX 4070 Laptop
- CUDAコア:4608基
- ブーストクロック:1230〜2175MHz
- グラフィックスメモリ:8GB(帯域幅は128bit)
- 消費電力:35〜115W
- GeForce RTX 4060 Laptop
- CUDAコア:3072基
- ブーストクロック:1470〜2370MHz
- グラフィックスメモリ:8GB(帯域幅は128bit)
- 消費電力:35〜115W
- GeForce RTX 4050 Laptop
- CUDAコア:2560基
- ブーストクロック:1605〜2370MHz
- グラフィックスメモリ:6GB(帯域幅は96bit)
- 消費電力:35〜115W
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