次はクリエイティブ関連の性能を見よう。UL Procyon Benchmark SuitesのPhoto Editingのスコアが2種類あるのは、Lightroom ClassicのGPUアクセラレーション設定の違いである。というのも、本製品では初期状態が「制限付きアクセラレーション」であり、「書き出しにGPUを利用する」設定のチェックが外れていた。
これは手動で有効にすることが可能で、有効にするとJPEGへの書き出し性能が格段に高速になり、Photo Editing(写真編集)でLightroom Classicを利用するUL Procyon Benchmark Suitesのスコアにも影響があることが判った。そのため両方を記載しているが、比較対象については、どちらも初期状態のみ記載した。G-Tune PP-Zでは、完全アクセラレーションが初期状態で有効になっていた。
Lightroom Classicの環境設定画面。標準では初期状態が「制限付きアクセラレーション」であり、「書き出しにGPUを利用する」設定が外れていたが(上)、これを有効した状態(下)でも計測している結果としては順当で、同じ条件では写真編集、ビデオ編集ともG-Tune XP-Aに近いスコアだ。Lightroom Classic、Premiere Proの単体テストも含めて、やや分が悪い傾向はある。
3DCGソフトのBlenderベースのBlender Benchmarkでも、GPUレンダリングでは3シーンともわずかながらG-Tune XP-Aより低かったが、CPUレンダリングでは、3シーンのうち2シーンでG-Tune XP-Aよりも良いスコアが出ている。いずれにしてもトップクラスの性能であることは間違いないところだ。
本製品で強調できるのは、静音性だ。これについては比較対象のG-Tune XP-A、G-Tune PP-Zより明らかに勝っている。アイドル時でも動作していることが分かる程度の音はするが、高負荷時でもマイルドな上昇にとどまり、机の上に置いていてもあまり耳障りな印象がない。机の下への設置なら、意識しなければ気にならないだろう。このあたりは、新シャシーの放熱効率の良さがしっかりと感じられる。
UL Procyon Benchmark Suitesのスコア。Photo Editing(写真編集)とVideo Editing(映像編集)のどちらも優秀だが、特に後者のアドバンテージが目立つ。GeForce RTX 4090がハードウェアエンコーダーをデュアル搭載していることが大きいのだろう
Lightroom Classicでのテスト。4240万画素のRAWデータ500枚の取り込み(登録)、現像プリセットの適用、JPEG出力(書き出し)に加え、2400万画素のRAWデータ50枚に対する超解像処理を行い、それぞれ時間を計測した。グラフは短い方が高速だ
Premiere Proでのエンコードテスト。4Kのクリップ11本(合計約9分)で構成し、カラーグレーディング、BGM、トランジションエフェクトを追加したシーケンスをMP4ファイル(H.264/H.265)に出力するのにかかった時間を計測した。グラフは短い方が高速だ
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