AppleのMacBook ProとMac miniに新モデルが登場した……のだが、もっと正確に表現するとAppleの自社開発SoC「M2チップファミリー」を搭載したバリエーションモデルが登場したとした方が良いだろう。
今回は、これらの新製品について言及すると共に、「M2 Proチップ」や「M2 Maxチップ」に関して話を進めていこうと思う。それに当たって、M2 Maxチップ搭載の「16インチMacBook Pro」(64GBメモリ/2TB SSD構成:直販価格61万800円)を発売に先んじて試用している。実際に使ってみてどうだったかという印象も合わせてお伝えできればと考えている。
まず、今回レビューするM2 Maxチップ搭載の16インチMacBook Proを簡単に紹介しようと思う。
先に触れた通り、レビュー機は64GBメモリを搭載するM2 Maxチップを搭載している。CPUコアは高性能コア(Pコア)が8基、高効率コア(Eコア)が4基という構成で、GPUコアは38基、機械学習処理を担うNeural Engineは16基、動画のエンコード/デコードを担うMedia Engineを2基備えている。メモリの容量を除けば、今回発表された新モデルの中で一番パワフルな構成である。
CPUコアの稼働クロックは特に公表されていないが、調べてみた所、最大値は「約3.7GHz」と計測された。M2チップを搭載する「13インチMacBook Pro」では最大値は「3.5GHz」だったので、200MHz(0.2GHz)ほど高まっていることになる。
今回レビューできたのはM2 Maxチップの16インチMacBook Proだけなので、14インチモデルで同じ構成にした場合の本体の冷却面を含めた性能差、あるいはM2 Proチップ構成や新しいMac miniにおけるM2/M2 Proチップとの性能差はチェックできていない。ただ、Appleの説明を聞く限り、新モデルの冷却機構はM1チップファミリーを搭載する製品から変えていないようである。従って、一部の処理を除いてチップ(SoC)に搭載された各種コアの基数におおむね比例して性能が変わると考えて良いだろう。
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