明るさなどの調整は、本体右側の背面にあるOSDメニュー操作用の5つのボタンを使って行う。これだけの数のボタンを余裕を持って配置できるのは、モバイルディスプレイには難しく、このディスプレイサイズならではといったところだ。
ボタンは1番目がメニュー表示および決定、2番目と3番目が項目の上下移動、4番目が戻る、5番目が電源オン/オフとなっている。配置はごく自然なのだが、ボタンの形状が同じであるため、手探りでは誤操作が多発する。1番目か5番目のボタンがワンサイズ大きかったり、質感が違ったりすれば、もう少し操作しやすいかもしれない。
メニューを表示しない状態で2番目のボタンを押すと音量調整、3番目のボタンを押せば画面モードの切り替えといった具合に、ショートカットも用意されている。明るさの調整ではなく画面モードを切り替えが割り当てられているのは珍しい。ちなみにこのショートカットの割り当ては固定で、別の機能に変更できない。
画面モードはスタンダードに加え、スポーツ/映画/ゲーム/インターネット/テキストがそれぞれ用意されている。またブルーライトカットなどの機能も搭載する。
以上、さまざまなポイントを見てきたが、本製品が向くのはどのようなユーザーだろうか。23.8型というサイズもあって、バッグに入れて持ち歩く製品でないのは当然だが、せっかくこうしたスタンドを搭載している以上、それに合った使い方というのはあるはずだ。
置き場所を移動させるのが容易な本製品の特性を考えると、例えば1つのデスクで、ある時はPCを使っての入力作業をし、ある時はそれらを全て片付けて別の作業を行わざるを得ないような環境では、ノートPCとまとめて撤収しやすい本製品はおあつらえ向きだろう。
ただし高さの調節ができないことは、使い方によってはデメリットになるので気をつけたい。手前にキーボードを置くだけなら問題ないが、手前に置いた小型ノートと画面がかぶらないよう、画面を高い位置に設置するというのは構造からして難しい。
まだ発売されて間もないこともあってか、実売価格は5万円台半ばとそこそこ高額だが、保証期間は3年と長いのはメリットだろう。23型クラスでタッチ対応の製品は決して多くはなく、ピンポイントではまる人にははまる製品と言える。今回紹介したように、モバイルディスプレイの延長線上にある使い方も便利なので、ぜひ試してみてほしい。
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