グリーンハウスの「GH-LCT24C-BK」は、23.8型のタッチパネル搭載液晶ディスプレイだ。フォトフレームに似た折りたたみ可能なスタンドが背面に装着されており、使いたい時にデスク上に設置し、不要になればすぐ片付けるという使い方に対応できる。
本製品は一般的な液晶ディスプレイだが、受付や発券などの窓口業務に、あるいはサイネージなどの用途での利用が多いかもしれない。一方で持ち歩きを前提としたモバイルディスプレイに分類される製品ではないが、底面にゴム脚がついていることもあり、デスク面に直接触れる設置スタイルや、角度を自在に調整できるスタンドといった特徴は、モバイルディスプレイのそれに非常に近い。
こうしたことから本製品は、既存のモバイルディスプレイと同じ使い方を求めつつ、現行のモバイルディスプレイでは画面サイズが物足りないユーザーにフィットする可能性がある。今回はメーカーから借用した機材を用いてレビューしつつ、本製品をモバイルディスプレイとして用いた場合の長所と短所をチェックしてみたい。
まずはざっとスペックを見ていこう。画面サイズは23.8型で、ノングレアのVAパネルを採用している。画面解像度は1920×1080ピクセル、視野角は上下/左右ともに178度、コントラスト比は3000:1、輝度は250ニト、応答速度はGtoGで8msとなっている。さらに10点マルチタッチにも対応しており、製品特徴としてはむしろこちらがアピールされている。
本体背面には、フォトフレームに似たスタンドが取り付けられている他、本体底面にはゴム脚も取り付けられており、モバイルディスプレイのように底面がデスク面に直接触れるように設置する。角度の調整も自在で、このあたりの使い勝手はモバイルディスプレイそのものだ。
スタンドの角度は、15〜50度の間で調整できる。タッチペンで操作をするのであればもっと画面を倒したいところだが、付属のスタンドではそこまで極端に下げられない。VESAマウントは見た目こそ間隔が狭く見えるが、75mmではなく100mmなので注意しよう。
ちなみに、このスタンドを取り外して市販の据え置き型スタンドや、ディスプレイアームに換装することも可能だ。つまり、本製品は一般的なディスプレイであれば据え置き型のスタンドが付属する代わりに、フォトフレーム構造の折りたたみスタンドを取り付けたモデルであり、ディスプレイ部分は一般的な製品と変わらない。前述のゴム足が付属するくらいだ。
PCや他のデバイスとの接続方法は、モバイルディスプレイよりも一般的なディスプレイに近い仕様だ。具体的にはHDMIとDisplayPort、およびD-Sub 15ピン(アナログRGB)の3種類で、USB Type-Cには対応しない。さらにタッチ操作を行う場合は、PCとの間をUSBケーブルで接続する必要がある。USB Type-Cケーブル1本で全てをまかなえる製品に比べると、必要なケーブルの本数も多く、やや煩雑だ。
本製品の背面には、USB周辺機器を接続するためのハブとして使うUSB Type-Aポートが3基搭載されている。これらは据え置き型ディスプレイに多く見られる仕様だ。この他、3.5mmの音声入出力の端子や、2.5W×2のスピーカーも内蔵するなど、音声系は比較的充実している。
付属品は、HDMIケーブル、DisplayPortケーブルに加えて、タッチ信号伝送用のUSBケーブル、さらに電源ケーブルが付属する。電源は本体に内蔵されているので、ACアダプターではなくケーブル1本で済むのはメリットだ。
重量は約4.6kgあり、23型クラスでも3kgを割る製品は探せばあるため、それほど軽量でないが、設置した際の安定感はある。
続いて、PCと接続してみよう。
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