本機は液晶ディスプレイの上部に約100万画素のWebカメラと、アレイマイクを内蔵しており、ビデオ会議を追加コストなしで利用できる。
タッチパッドの左上には、Windows Helloに対応した指紋センサーを搭載している。一度指紋を登録しておけば、PCをロックした状態からサッと触れるだけでログインが可能だ。この辺りは、ビジネス用途で必須の機能だけに標準装備は心強い。
プリインストールOSとして、Windows 11 Home/Windows 11 Proの他に、Windows 11 Proのダウングレード権を利用した64bit版Windows 10 Proの選択肢が用意されている。
これは、Windows 11 Proのライセンスを保持しながらWindows 10 Proを利用できる権利で、いつでもWindows 11 Proに追加費用なしでアップグレードでき、サポート期間も通常のWindows 11 Proと同様だ。
もちろん、セキュリティを含むWindows 11のシステム要件も満たす。Intel PPT(Intel Platform Trust Technologyを)によるTP M2.0に対応し、強固な暗号化による保護が可能だ。OSのログインパスワードとは別に、PC起動時のパスワード、ストレージパスワードの設定も行える。
ここからは、ベンチマークテストの結果を掲載する。今回の評価機は、MousePro-NB211Fの標準構成で、送料を含めた9万7680円で購入できるモデルだ。参考として、2018年発売と2015年発売のビジネス向けPCのスコアを掲載した。
なお、評価機の構成ではメモリが8GBでシングルチャンネルアクセスとなるため、CPU内蔵GPU(Intel UHD Graphics)の性能はフルに発揮できていない。本来は16GB以上が理想だが、16GBにすると10万6480円と10万円を超えてしまう(原稿執筆時の場合)。10万円未満の状態で、どこまでやれるかに注目だ。
また、本製品にはパワーセッティングとして「バランスモード」と「静音モード」の2種類が用意されている。標準のバランスモードを基本とし、PCMark 10と動作音については、両モードで実行した。
まずはCINEBENCH R23のスコアをから見ていこう。2018年世代のPCに対して、シングルスレッド性能を示すCPU(シングルコア)のスコアは50%近く上回っている。3世代の間にCPUのアーキテクチャ(命令処理のしくみ)が変わったことや、動作周波数が向上したことによるもので、基本操作のレスポンス向上を期待できる。
一方、CPUスコアは少し負けているが、比較対象は4コア8スレッドだけに仕方ないところだ。コア数のわりには健闘していると言えるだろう。
実際のアプリケーションを使って計測するPCMark 10のスコアには、CPUだけでなくGPU、メモリ、ストレージなども含めたシステムの総合的な性能が反映される。こちらはEssentials(日常操作)、Productivity(オフィス作業)、Digital Content Creation(クリエイティブコンテンツ制作)の全項目で本機が旧世代PCをリードした。2015年世代はもちろん、2018年世代にも完勝している。
なお、PCMark 10は静音モードでも実行したが、バランスモードとの違いはさほどでもなく、静音モードでも全項目で旧世代を上回った。
最後に、グラフィックス性能や発熱面を確認する。
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