CrystalDiskMarkの結果からはストレージ性能、3DMark、FINAL FANTASY XIV:暁月のフィナーレベンチマークの結果からはGPU性能、それぞれ旧世代から大きく強化されていることが分かる。このあたりの要素がPCMark 10のスコアにも影響しているだろう。評価機はミニマムなスペックではあるが、旧世代からのリプレースでは性能面でもしっかりとアドバンテージがあることを把握できる結果だ。
気になる動作音も静粛で、高負荷時も冷却ファンの風切り音が大きくならず、快適に利用できる。温度も全体的に低い。排気口があるヒンジ奥を中心に多少の発熱があるが、手がよく触れるパームレスト部分には全く伝わってこない。
MousePro-NB211Fの最大の魅力は、何と言っても「税込み10万円未満」のプライスだ。事務手続きが煩雑にならず、白色申告でも全額経費に計上できるなど、このプライスであることが都合が良い人も少なくないと思われる。
Windows 11の最小システム構成を満たせない世代のPCを使い続けている人も多いだろうが、性能的に不満はなくとも、長く使えばあちこちにガタが来る。キーボードやパームレストの摩耗などによる劣化、消耗品である画面のバックライトやバッテリーの劣化など、5年以上使ったPCはいつ不具合が起きてもおかしくない。
こういった古い環境を、税込み10万円未満という手頃なプライスで、現代的な装備をもつ劣化のない新品にリフレッシュし、Windows 11を導入可能な環境にアップグレードできるというのが、MousePro-NB211Fの最大の魅力だろう。
その内容はというと、上位グレードの製品と比べると細かい部分で品質の差は感じるものの、USB PDでの充電や画面出力ができるUSB Type-C端子の装備、バッテリー寿命を延ばすユーティリティー、Webカメラ/マイク、指紋センサーの内蔵など、現代のハイブリッドワーク環境にフィットした装備が整っている。
また、ベンチマークテストの結果からはミニマム構成であっても、旧世代PCに対してのパフォーマンス面のベネフィットもしっかりあることが分かった。リプレースを検討する価値は十分にあるのではないだろうか。
ちなみに、10万円未満にこだわらないのであれば、BTOでメモリを16GBに、ストレージを512GB SSDに、無線通信モジュールをWi-Fi 6対応に変更しておくのがおすすめだ。この構成でも12万1660円と安価で済む。
もっと予算に余裕があるならば、より高性能なCore i7やCore i5を搭載したモデルや、同じ14型で第12世代Coreプロセッサを備えたNB4シリーズも合わせて検討すると良いだろう。
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