GPUはNVIDIA GeForce RTX 4090 Laptop(グラフィックスメモリは16GB)だ。こちらもNVIDIAのゲーミングノートPC向けとしては最高峰に位置するGPUで、リアルタイムレイトレーシングなど先進の技術を活用した高度なゲーム体験を楽しめる。
CPUとGPUを直結できる「MUXスイッチ」を搭載しているのも見逃せない。通常では「NVIDIA Advanced Optimus」が有効になっており、CPUの内蔵GPU(AMD Radeon 610M Graphics)経由で接続し、利用するアプリケーションごとに省電力な内蔵GPUとRTX 4090 Laptopを切り替えて使うようになっている。
Armoury CrateユーティリティーでGPUモードを「Ultimate」にした場合は、CPUとRTX 4090 Laptopが直結され、常にRTX 4090 Laptopのみが利用される。消費電力は上昇するが、GPUをスイッチするロスがなくなるため、ゲームや設定によってはさらなる性能の向上が見込める。
メイン画面は「ROG NEBULA HDR」と呼ばれるハイスペックな16型ミニLED液晶ディスプレイを搭載している。アスペクト比は16:10で、画面解像度は2560×1600ピクセルだ。
ミニLED液晶ディスプレイは、極小サイズのLEDを細かいゾーン単位でバックライトに利用し、ゾーンごとに輝度制御(ローカルディミング)を行うことで、一般の液晶ディスプレイが苦手とする高度なコントラスト表現を行える。
本製品では、1024ゾーンのローカルディミング制御に対応し、コントラスト比10万:1、最大輝度は1100ニト、DCI-P3 100%の広色域をカバーする。VESAが定めるHDR向けディスプレイの基準の中でも、上位の「DisplayHDR 1000」に準拠するなどハイスペックな内容だ。カラーサイエンス大手のPANTONEによる色再現性の認証も取得している。
リフレッシュレートも通常の4倍の240Hz、応答速度も3msと高速で、残像感のない滑らかな表示が可能だ。FPSや格闘タイトルなど、一瞬の動きや反応の見極めが勝負を分けるゲームも有利な条件でプレイできる。
サブ画面は14型の液晶ディスプレイで、画面解像度は最大3840×1100ピクセル表示に対応する。リフレッシュレートは60Hz、表面は光沢仕上げでタッチ操作も可能だ。輝度は公開されていないが、目視の印象では、メイン画面にも劣らない明るさと鮮やかさがある。
OS上では通常のデュアルディスプレイとして認識されており、一般的なデュアルディスプレイ環境と同じように活用可能だ。Windows 11ではウインドウを簡単に整列できるため、2画面を持て余すことなく利用しやすくなっている。
変則的なアスペクト比ながら縦のサイズは実測で約10cmある。3分の1サイズのウインドウにChromeを配置してYouTubeで再生した16:9の動画コンテンツは、横方向が約8cm、縦方向が約7cmあるので、あまり視力が良くない筆者でも無理なくテロップを視認できた。
チュートリアル動画を表示させながらの学習、ゲームをしながら配信ツールでの配信、ビデオ会議をしながらの事務作業、スポーツ中継を見ながらチャット、仕事をしながらのエンタメ動画のながら視聴といったことも快適にできる。
また、従来の2画面機同様、独自の機能も導入されており、画面間のウインドウ移動や整列をスムースに行うためのガイド機能や、サブ画面専用のミニアプリ(ランチャー/ショートカット/電卓/手書き入力パッド)などが用意されている。
なお、メイン画面よりも横の解像度が高く、ネイティブ解像度ではウインドウが両方の画面をまたぐと表示サイズが変わる。ちょうど同じ大きさになる拡大率設定も用意されておらず、画面をまたがるウインドウを同じ大きさでシームレスに表示するには、サブ画面の解像度を2560×734ピクセルに変更することが必要だ(操作した時にWindowsの設定画面への誘導したり、ユーティリティー内で変更したりする機能は用意されている)。
また、Windows 11ではタスクバーの位置を「下」以外に変更するためにはレジストリを編集する必要がある。OSの仕様なので仕方がないところだが、注意しておきたい。
それでは、ベンチマークテストで本機の実力を確認しよう。
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