ここからは、ベンチマークテストの結果を見よう。特に言及がない限り、Armoury Crateで選択できる動作モードは「Turbo」、GPUモードは「Ultimate」、Windows 11の電源設定は「最適なパフォーマンス」を選択している。
参考として、2月にレビューしたROG Strix SCAR 18(2023)G834JYと、2021年11月にレビューしたCore i9-13700KF搭載のデスクトップPC「G-Tune PPZ」のスコアも掲載した。
CPUの馬力がストレートに反映されるCINEBENCH R23のスコアでは、Core i7-13700KF(Pコア8コア16スレッド/Eコアが8コア8スレッド/合計16コア24スレッド)搭載のG-Tune PP-Zを大きく上回り、Core i9-13980HX(Pコア8基16スレッド/Eコア16基16コア/合計24コア32スレッド)のROG Strix SCAR 18もリードするスコアをマークした。
一方、CPU(シングルコア)では比較対象の2台に少しおよばないスコアだ。これはAMDとIntelの特性が反映されたものだろう。いずれにしても、ノートPCの枠を超えたモンスタークラスの性能を持つことが分かる。
CPUとGPUの馬力を見るテストとして、Blender Benchmarkも見てみよう。Blenderのバージョンは新たに3.5.0が公開されているが、比較対象と統一するため、3.4.0でテストしている。
CPUレンダリングでは3つのシーンとも比較対象を上回った。Blender Benchmark(GPUレンダリング)でもやはり3シーン全てでROG Strix SCAR 18をリードする高スコアをマークした。16コア32スレッドのRyzen 9 7945HX、GeForce RTX 4090 Laptop GPU、どちらのポテンシャルも最大限に引き出していることが見て取れる。
CINEBENCH R23のスコア比較。Core i9-13980HX搭載のROG Strix SCAR 18に対し、マルチスレッド性能を示すCPUスコアでは勝っている一方、シングルスレッド性能を示すCPU(シングルコア)では少し届かないその他のテストの結果は、ご覧の通りだ。ROG Strix SCAR 18に対しても、全体的には優勢な結果となっている。1つだけふるわなかったのが、UL Procyon Benchmark Suitesだ。標準のGame Driverでは途中でエラーが出るため、このテストのみクリエイティブ向けのStudio Driverで実施したが、特にVideo Editingでは大きく見劣るスコアだった。内訳を見ると、H.264のエンコードで不当に時間がかかっている。最近のGeForce RTX 40シリーズを搭載した製品ではしばしば見られる現象であり、いずれ改善するとは思われる。
実ゲームのテストとしては、Far Cry 6を利用した。2560×1440ピクセルの最高品質設定で、高解像度テクスチャ、DXR反射を含めた拡張設定を全て有効にしても最低フレームレートが80fps超と、エクストリームな画質で楽々とプレイできることを実証している。
PCMark 10/Modern Office Battery Lifeのスコア(画面輝度は50%)。こちらのテストはArmoury Crateの動作モード「サイレント」、GPUモード「スタンダード」、Windows 11の電源設定「バランス」で実施している
UL Procyon Benchmark Suites/Video Editingのスコア内訳。H.264のスコアが異常で、明らかに本来の性能が出ていない。AMD/NVIDIAドライバ、あるいはPremiere Proのアップデートなどで改善されると思われる最後に、MUXスイッチや静音性、発熱などを確かめる。
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