日本ビジネス開発は4月6日、中国深センの「JMGO」(ジェイエムゴー)ブランドの新フラッグシップモデル「N1 Ultra」を5月15日から国内発売すると発表した。価格は28万3360円(税込み、以下同様)で、先行予約もスタートしている。
東京都渋谷区にある代官山 蔦屋書店 シェアラウンジで開催された発表会には、日本ビジネス開発 代表取締役社長 矢野雅也氏、JMGO CPOのウィル・ワン(Will Wang)氏、日亜化学工業 第二部門LD事業本部 LD規格営業部 部長代理 濱敦智氏などが登壇し、製品開発の裏話やユニークな点について紹介した。
本発表会に出席し実物を体験してきたので、その様子を紹介する。
JMGOは2011年に設立され、さまざまなプロジェクターの開発を行ってきたメーカーだ。2014年には業界初の音声認識AIホームプロジェクターを、2021年にはプロジェクターといえば、投影面までの距離が必要である、という常識を覆す24cm超短焦点プロジェクター「Qシリーズ」などを生み出してきた。
ブランドバリューとして掲げているのは「癒やし×喜び」で、「家庭に映画レベルの視聴体験を提供したい、プロジェクターを通して美しいビジュアルをあらゆる場所で利用してもらいたい」とワン氏は語った。
N1 Ultraは、光源として3色レーザーを採用しており、4K(3840×2160ピクセル)解像度の映像を出力できるプロジェクターだ。
OSにAndroid 11 TVを搭載しているため、単体でさまざまな動画配信サービスを利用可能だ。Chromecastによるミラーリングにも対応しており、PCとのワイヤレス接続も容易に行える。
入力ポートは2基のHDMI 2.1(1つはeARC対応)とUSB Type-Aを1基ずつ備え、出力用に3.5mmヘッドフォンジャックを用意する。
投影方式はDLPで、明るさは2200CVIAルーメン(CVIAについては後述)、コントラスト比は1600:1、HDRはHDR10とHLGに対応する。色域はBT.2020をほぼカバーし、「自然界にある物体色の99.9%を再現する」(濱氏)という。
入力可能な映像解像度は4K(3840×2160ピクセル)/2K(2560×1440ピクセル)/1080p(1920×1080ピクセル)で、アスペクト比は16:9、推奨投影サイズは100インチ、リフレッシュレートは60Hzで、投影倍率は1.2:1となっている。
オートフォーカス、シームレス自動台形補正、スクリーン補正、明るさ自動補正を搭載しており、台形補正は水平方向と垂直方向に±45度だ。
このシームレス自動台形補正を可能にしているのは、垂直方向に135度、水平方向に360度回転するジンバルと一体になったスタンドによるところが大きい。設置場所をダイニングのテーブルからリビングへと移動させる、投影先を壁から天井へ移行させるといったことを簡単に行える。
オーディオには、デンマークのDYNAUDIOと共同開発したサウンドシステムを搭載しており、10W+10Wの内蔵スピーカーで、迫力のある音を楽しめるという。
バッテリーは内蔵せず、電源はACアダプターで光源寿命は約3万時間、騒音は26dB以下とのこと。本体サイズは約241(幅)×203(奥行き)×236(高さ)mmで、重量は約4.5kgとなる。専用ケースにはハンドルが付いており、友人宅やオートキャンプなど外出先へ携帯することも可能だ。
主な内部スペックは、SoCがMediaTekのMT9629(4コアArm Cortex-A55/Arm Mali-G52 2EE MC1)で、メモリはDDR3 2GB、ストレージは32GB、そしてWi-Fi 6の無線LANを装備する。
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