約10万円で最強の「WQHDゲーミング」を! 「GeForce RTX 4070」発売直前レビュー(2/3 ページ)

» 2023年04月12日 22時00分 公開
[迎悟ITmedia]

ベンチマークテストで実力をチェック!

 ここからは、GeForce RTX 4070の実力をベンチマークテストを通してチェックしていこう。

 今回のテストでは、機材調達の都合で「Core i7-12700F」(Pコア8基16スレッド+Eコア4基4スレッド)を搭載する自作PCでテストを行った。グラフィックスドライバーはテスト版の「バージョン531.42」を利用している。

 今回は、筆者が過去に実施した「GeForce RTX 3090 Ti」と「GeForce RTX 4070 Ti」のテスト結果も掲載する。ただし、PCのスペックが各テストで異なるため、あくまでも参考値として捉えてもらえればと思う。

検証環境 今回の検証環境と、参考として掲出する過去のテストの検証環境
GPU-Z 「GPU-Z」でGeForce 4070 Founders Editionの情報をチェック

3DMark

 まず、3Dグラフィックスのパフォーマンスをチェックする「3DMark」で幾つかのテストを実行してみる。今回はDirectX 11ベースの「Fire Strike」「Fire Strike Extreme」「Fire Strike Ultra」と、DirectX 12ベースの「Night Raid」「Time Spy Extreme」、リアルタイムレイトレーシングの性能をチェックする「Port Royal」を実行した。総合スコアは以下の通りだ。

  • Fire Strike(レンダリング解像度:1920×1080ピクセル)
    • GeForce RTX 4070:3万3575
    • GeForce RTX 4070 Ti:3万8285
    • GeForce RTX 3090 Ti:4万4452  
  • Fire Strike Extreme(レンダリング解像度:2560×1440ピクセル)
    • GeForce RTX 4070:2万540
    • GeForce RTX 4070 Ti:2万4926
    • GeForce RTX 3090 Ti:2万5932  
  • Fire Strike Ultra(レンダリング解像度:3840×2160ピクセル)
    • GeForce RTX 4070:1万350
    • GeForce RTX 4070 Ti:1万3705
    • GeForce RTX 3090 Ti:1万4247
  • Time Spy(レンダリング解像度:2560×1440ピクセル)
    • GeForce RTX 4070:1万7658
    • GeForce RTX 4070 Ti:2万1811
    • GeForce RTX 3090 Ti:2万278
  • Time Spy Extreme(レンダリング解像度:3840×2160ピクセル)
    • GeForce RTX 4070:8387
    • GeForce RTX 4070 Ti:1万940
    • GeForce RTX 3090 Ti:1万1274
  • Port Royal
    • GeForce RTX 4070:1万1198
    • GeForce RTX 4070 Ti:1万4037
    • GeForce RTX 3090 Ti:1万4554

 GeForce RTX 4070は「GeForce RTX 4070 Ti」のすぐ下位の製品であることを考えると、スコア的には妥当であるといえる。4K解像度のテストはやや厳しい結果ではあるものの、ターゲット解像度であるフルHDやWQHDのテストでは、思ったよりも健闘している

 「1440pのゲーミング体験を飛躍的に向上するGPU」というNVIDIAのアピールは、このテストの時点でおおむね妥当であるといえそうだ。

3DMark 3DMarkの結果

FF14/FF15ベンチマーク

 続いて、実際のゲームタイトルをベースとするベンチマークテストアプリを使ってパフォーマンスをチェックしてみよう。

 まず、少し軽めの「ファイナルファンタジーXIV : 暁月のフィナーレ ベンチマーク(FF14ベンチマーク)」を最高画質のプリセットでフルHD(1920×1080ピクセル)、WQHD(2560×1440ピクセル)、4Kの3つの解像度でスコアを測ってみた。結果は以下の通りだ。

  • フルHD
    • GeForce RTX 4070:2万5513(非常に快適)
    • GeForce RTX 4070 Ti:3万2826(非常に快適)
    • GeForce RTX 3090 Ti:2万9668(非常に快適)
  • WQHD
    • GeForce RTX 4070:2万1933(非常に快適)
    • GeForce RTX 4070 Ti:2万7696(非常に快適)
    • GeForce RTX 3090 Ti:2万4851(非常に快適)
  • 4K
    • GeForce RTX 4070:1万3408(とても快適)
    • GeForce RTX 4070 Ti:1万6393(非常に快適)
    • GeForce RTX 3090 Ti:1万7951(非常に快適)

 フルHDとWQHDでは、上位GPUと同様に「非常に快適」という評価となった。解像度の大きい4Kだけは、1段下の「とても快適」評価になったが、こちらも当初想定していたよりも良いスコアである。

 繰り返しになるが、GeForce RTX 4070のターゲットは1440pである。上記の結果はある意味で「その通り」なのだが、組み合わせるCPU次第では軽量タイトルであれば4K解像度でも十分に遊べそう

 今となっては軽量といえるタイトルであれば、WQHDであれば余裕、構成次第では4Kでも十分に快適に動作するといえるだろう。

FF14ベンチマーク FF14ベンチマークの結果

 続けて、システムへの負荷がやや大きい「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION BENCHMARK(FF15ベンチマーク)」の高画質設定も合わせて実行してみよう。解像度はFF14ベンチマークと同じくフルHD、WQHD、4Kの3つで行っている。結果は以下の通りである。

  • フルHD
    • GeForce RTX 4070:1万6693(非常に快適)
    • GeForce RTX 4070 Ti:1万9815(非常に快適)
    • GeForce RTX 3090 Ti:1万8654(非常に快適)
  • WQHD
    • GeForce RTX 4070:1万3138(非常に快適)
    • GeForce RTX 4070 Ti:1万5484(非常に快適)
    • GeForce RTX 3090 Ti:1万5415(非常に快適)
  • 4K
    • GeForce RTX 4070:7508(快適)
    • GeForce RTX 4070 Ti:9038(とても快適)
    • GeForce RTX 3090 Ti:9801(とても快適)

 FF14と同様に、フルHDとWQHDでは「非常に快適」評価だった。しかし、4Kを見てみると、上位製品よりもさらに1つ下の「快適」評価となっている。

 ただし、4K解像度のスコア差を精査してみると、4070と4070 Tiの差は約15%であって、極端に劣っているわけでもない。先述の通り、軽量なタイトルなら4Kでも遊べるという評価となる。

FF15ベンチマーク FF15ベンチマークの結果

サイバーパンク 2077

 さらに処理負荷の大きいゲームでは、GeForce RTX 4070の実力はどうなるだろうか――気になる所なので、「サイバーパンク 2077」のベンチマークテストモードを使って平均フレームレートを計測してみることにした。

 サイバーパンク 2077はDLSS 3に対応しており、高解像度の映像を負荷を軽減しつつ表示することができる。今回は、WQHDと4Kの解像度で画質設定を「ウルトラ」とし、「DLSS無効(ネイティブ解像度)」「DLSS有効」の2通りでレートを測っている。なお、このテストはGeForce RTX 4070でのみ実施している。

 結果は以下の通りだ。

  • WQHD
    • DLSS無効:37.02fps
    • DLSS有効:116.98fps
  • 4K
    • DLSS無効:17.44fps
    • DLSS有効:72.06fps

 DLSSを有効化すると、WQHD解像度ではかなりスムーズになる。4K解像度でも、そこそこプレイできるフレームレートに改善した。

サイバーパンク2077 サイバーパンク 2077の結果

Microsoft Flight Simulator

 「重たいタイトルをもう1つ……」ということで、今回は「Microsoft Flight Simulator」でも平均フレームレートを計測した。ディスカバリーフライトの「モナコ」をAI操縦とした上で、「CapFrameX」で2分間の平均フレームレートを測っている。設定で「DirectX 12」を有効にした状態での計測結果は以下の通りだ。

  • WQHD
    • DLSS無効:59.9fps
    • DLSS有効:130.0fps
  • 4K
    • DLSS無効:46.8fps
    • DLSS有効:69.1fps

 Microsoft Flight Simulatorも、DLSS 3の効果はてきめんである。DLSS 3を有効にしておけば4K解像度でも平均値だが70fpsを確保できた。

 特にアクションゲームでは、“平均”フレームレートが60fps程度だと場面場面でカク付きを覚えて快適にプレイできないこともある。しかし、DLSSに対応しているゲームであれば、GeForce RTX 4070にWQHD解像度という組み合わせなら、ヘビーなタイトルでも高フレームレートで快適楽しめそうである。

MSFT Microsoft Flight Simulatorの結果

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