プロナビ

モンスターGPU「GeForce RTX 3090 Ti」はクリエイターにとっての福音? モンスターCPUと組み合わせて使った結果(1/3 ページ)

» 2022年05月27日 13時00分 公開
[迎悟,ITmedia]
※本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

 NVIDIAが3月29日に発表した新型GPU「GeForce RTX 3090 Ti」。4月上旬から搭載グラフィックスカードが順次発売されているが、そのスペックゆえに、記事公開時における税込みの実売価格は32万7800円前後からと高価である。

 その名の通り、GeForce RTX 3090 Tiは、2020年に発売された「GeForce RTX 3090」の改良版で、現時点におけるコンシューマー向けGPUの“最高峰”に位置する。8K(7680×4320ピクセル)でのゲーミングをそこそこ快適にこなせることはもちろんだが、24GBものグラフィックスメモリを備えることから、ハイエンドクリエイターにも最適なGPUといえる。

 ただ、高価であるがゆえに実力を試したくても試すチャンスを得ることは難しい……のだが、今回MSI(エムエスアイコンピュータージャパン)とZOTAC(ゾタック日本)の強力を得て、両社のGeForce RTX 3090 Ti搭載グラフィックスカードを試す機会を得た。

 筆者は「Ryzen Threadripper 3970X」(3.7GHz〜4.5GHz、32コア64スレッド)を軸に構成した自作PCを所有している。クリエイターが使う前提でこのPCにGeForce RTX 3090 Tiを組み合わせるとどうなるのか、ベンチマークテストを通してチェックしていく。ハイエンドな環境を求めるユーザーの、今後のアップグレードのヒントになれば幸いだ。

GeForce RTX 3090 Ti SUPRIM X 24G 今回レビューするMSIの「GeForce RTX 3090 Ti SUPRIM X 24G」
ZOTAC GAMING GeForce RTX 3090 Ti AMP Extreme Holo 同じく今回レビューするZOTACの「ZOTAC GAMING GeForce RTX 3090 Ti AMP Extreme Holo」

GeForce RTX 3090 Tiの仕様をおさらい

 先述の通り、GeForce RTX 3090 TiはGeForce RTX 3090の改良版という位置付けとなる。チップ(ダイ)の型番は「GA102」で変わらず、GPUコアは8nmプロセスのAmpere(アンペア)アーキテクチャであることも変わらない。ただし、ストリーミングマルチプロセッサ(SM)、CUDAコア、RTコアやTensorコアの基数を増強しており、ブースト(最大)クロックも引き上げられている。

 NVIDIAが自社設計したグラフィックスカード「GeForce RTX 3090 Ti Founders Edition」(日本未発売)の主な仕様は以下の通りとなっている。

  • SM:84基
  • CUDAコア:10752基
  • RTコア:84基
  • Tensorコア:336基
  • テクスチャユニット:336基
  • ROPユニット:112基
  • ベースクロック:1670MHz
  • ブーストクロック:1860Hz
  • グラフィックスメモリ:24GB(GDDR6X、384bit)
  • 接続:PCI Express 4.0 x16
  • GPU補助電源:12V High Power×1
  • 消費電力:450W

 気を付けなければならないのは、GPU補助電源コネクターが新しい「12V High Power(12VHPWR)」規格になっている点である。これはグラフィックスカードの消費電力が増加傾向にあることを背景に策定された規格で、最大600Wの電力供給に対応する。サードパーティー製のGeForce RTX 3090 Ti搭載グラフィックスカードも、この規格のGPU補助電源コネクターを備えている。

 ただし、記事執筆時点において、この規格に対応する電源はほとんどない。Fouders Edtionを含むGeForce RTX 3090 Ti搭載グラフィックスカードには、12VHPWR規格の電源コネクターを従来の「8ピン×3」に変換するアダプターが付属する。従来規格の電源を流用する場合は、付属のアダプターを使って接続するようにしたい。

主な仕様 GeForce RTX 3090 TiとGeForce RTX 3090の主な仕様(いずれもFouders Edition)。パートナー企業から発売されるグラフィックスカードは、冷却ファンの仕様、ブーストクロックや消費電力に差異が生じることがある
電源ピン GeForce RTX 3090 Tiを搭載するグラフィックスカードは、GPU補助電源が新しい「12VHPWR」という規格になっている。従来規格の電源と接続する場合は、付属する8ピン×3の変換アダプターを利用することになる

 今回のテストでは、MSIの「GeForce RTX 3090 Ti SUPRIM X 24G」と、ZOTACの「ZOTAC GAMING GeForce RTX 3090 Ti AMP Extreme Holo」を使ってパフォーマンスを確かめる。両GPU共にGPU補助電源は12VHPWR規格で、8ピン×3に変換するためのアダプターも付属する。記事公開時点における税込みの実売価格は前者が33万8000円程度、後者が29万7000円程度である。

 「同じGPUを搭載しているなら、パフォーマンスも同じなのでは?」と思うかもしれないが、グラフィックスカードはメーカーによって冷却機構や基板の設計が異なり、それに伴いブーストクロックや最大消費電力に差異が生じることがある。このことは、最終的なパフォーマンスにも少し影響する。

 公開されている仕様を見る限り、MSIのカードはZOTACのカードよりもブーストクロックが60MHzほど高い。わずかな差ではあるが、ベンチマークテストにどのような影響を与えるのか注目したい所である。

 ちなみに、GeForce RTX 3090 Ti SUPRIM X 24GとZOTAC GAMING GeForce RTX 3090 Ti AMP Extreme Holoは共に、3スロット分超の設置面積を必要とする。ケースに組み込む際は、クリアランスに注意しよう。具体的なサイズは以下の通りである。

  • GeForce RTX 3090 Ti SUPRIM X 24G:約71(幅)×338(奥行き)×140(厚さ)mm
  • ZOTAC GAMING GeForce RTX 3090 Ti AMP Extreme Holo:約63.9(幅)×355.9(奥行き)×149.7(厚さ)mm
主な仕様 今回レビューするグラフィックスカードの主な仕様
ブラケット GeForce RTX 3090 Ti SUPRIM X 24Gは3ブラケット仕様だが、写真の通り厚さは3スロット分を若干上回っている
ブラケット ZOTAC GAMING GeForce RTX 3090 Ti AMP Extreme Holoは2ブラケット仕様であるものの、ファンなどの厚さも含めると3スロット超のサイズ感となっている
       1|2|3 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年10月24日 更新
  1. “置き場所に困る”大容量ポタ電の壁を打破! 冷蔵庫を3日動かすEcoFlow「DELTA Gen4」シリーズが日本上陸 (2026年10月23日)
  2. 若者向けのカラフルな新「Dell 14S」が日本上陸 11月1日まで4.5万円引きの14万9800円から (2026年10月22日)
  3. 折りたたみ型から薄型まで! スマホやタブレットで“本気”の文字入力に使える持ち運び用キーボードを選ぶコツ (2026年10月23日)
  4. FCCLが「FMV Keyboard X」の一般販売を開始 ハイスペックマウス「FMV Mouse X」も同時発売 (2026年10月22日)
  5. 「Galaxy Watch9」を1週間使って分かったこと Pixel Watchと比べた使い勝手は? (2026年10月23日)
  6. 「iPhone Duo」を1週間使って分かった、全部盛りではない“上質さ” 心地いい開閉ヒンジの内部を見るために“非破壊検査”してみた (2026年10月21日)
  7. 天空が12月25日に発売する「GPD WIN Max 3」国内正規版 実機に触れてきた (2026年10月23日)
  8. スマホは「バッグの中」から「外」へ AULUMUのスリングバッグ2種で移動時のプチストレスを解消した (2026年10月22日)
  9. 約22万円の新型「Mac mini」で初めてのローカルAI体験 ストレージの価格高騰対策にピッタリかも (2026年10月20日)
  10. PFUから33万円キーボード「HHKB Professional Elite」登場! 英語配列のみで有線特化の“原点回帰” 全世界300台限定 (2026年10月22日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー