ベンチマークテストの結果を見よう。特に言及がないかぎり、MyASUSユーティリティーのファン動作モード設定は「パフォーマンス」、Windowsの電源設定は「最適なパフォーマンス」を選択している。参考として、2022年にレビューした日本HP「HP Elite Dragonfly G3」(Core i7-1255U搭載)、2018年に発売された旧世代のビジネスPC(ThinkPad T480s)のスコアも掲載している。
CINEBENCH R23のスコアは、CPUスコアが7602pts、CPU(シングルコア)が1807ptsだった。Core i7-1255Uを搭載した比較対象に対して順当にリードしている。CPUのポテンシャルはきっちり発揮できているといえるだろう。
その他の定番ベンチマークテストについても、やはりCore i7-1255U搭載の比較対象に比べて、順当に優勢だ。しっかりCPUのポテンシャルを引き出していることが分かる。Core i5-8250U搭載の旧世代PCに対しては完全に圧倒している。
PCMark 10/Modern Office Battery Lifeのスコア(画面輝度は50%)。このテストはMyASUSの動作モードは「スタンダード」、Windowsの電源設定は「トップクラスの電力効率」を選択している。残量100%から2%まで13時間8分と、公称値に近い時間駆動した動作音については、MyASUSユーティリティーで選択できる3種類のモード全てを試した。パフォーマンスモードでは負荷に敏感に反応し、かなりノイジーな印象だが、スタンダードモードなら高負荷時もマイルドな動作音だ。ウィスパーモードでは高負荷時もアイドル時とほとんど変わらない。
PCMark 10とFINAL FANTASY XIV:暁月のフィナーレベンチマークについてはモード別のテストも実行したが、ビジネス用途であればウィスパーモードでも十分なくらいだろう。
発熱はキーボードの中央奥あたりを中心に高くなるが、手がよく触れるパームレストの発熱はしっかり抑えられている。
Zenbook S 13 OLED UX5304VAは、とても完成度の高いモバイルPCだ。ジャスト1kgの薄型軽量かつ頑丈なボディー、パワフルなパフォーマンス、長時間のバッテリー駆動時間を備え、入力環境や接続性も文句のない内容で、放熱性能にも余力が感じられる。電力効率の進化を、使用感の向上にしっかり振り分けていると感じる。
また、鮮やかで精細な有機ELディスプレイ、パワフルなサウンドなど、エンタメ適性の高さも兼ね備えている。在宅ワークに加えて、動画配信サービスやブラウザベースのゲームなどエンタメコンテンツを楽しみたい人にはぴったりの製品だろう。
普段使いのモバイルPCとして魅力的! ASUS JAPANの「Zenbook 14 OLED」(UX3402ZA)を試す
ASUSが裸眼で3D表示を実現した有機EL搭載ノートPCを投入 手のひらサイズのファンレスデスクトップPCも
2022年にPCはどれくらい進化した? レビューしたPCを振り返って分かったこと
4Kで高色域な大画面に高い冷却機構を完備! 普段から使いたくなる「Zenbook Pro 16X OLED(UX7602)」を実機テスト
17.3型の大画面を折りたたんで持ち歩けるフォルダブルPC「Zenbook 17 Fold OLED(UX9702AA)」で未来を先取り!Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.