本製品をユニークなものにしているのは、キーボード右上に256×64ピクセル表示の2型モノクロOLEDディスプレイを内蔵していることだ。ディスプレイ上の左端にはCaps Lock/スクロールロック/選択中のプロファイル/接続方式/バッテリー状況/PCおよびMacモードが表示されるが、小さすぎることと、ごちゃごちゃしていることから視認性はあまり良くない。
メイン部分に表示できる情報は、同社のROGゲーミング製品共通の設定ユーティリティー「Armoury Crate」から設定できる。その内容は以下の4種類だ。
キーボード上のディスプレイに表示できそうな機能は一通りある印象だが、個人的には小さすぎて見づらい左端にあるステータス表示と同様の内容を、メイン部分に表示する選択肢も欲しかったところだ。
OLEDディスプレイの右隣(キーボード側面部)には、コントロールノブが用意される。コントロールノブは、前後とセンター位置での押し込みが可能なセンター自動復帰のシリンダー型の部分と、その側面にあるボタンで4つの操作が可能になっている。
押しボタンで機能の順次切り替えが、選択した機能に対して+(奥)/−(手前)/決定(押し込み)が基本的な操作となる。
操作できる機能は、「コントロールノブ機能カルーセルリスト」で管理するようになっており、システム音量/メディアトラック/キーボード輝度調整/OLED輝度調整/照明エフェクト切り替えのプリセットに、カスタマイズを加えた計6機能で、機能の無効化はできるが、順序は変更できない。
カスタマイズでは、キーボード機能やマウス機能、アプリ起動やWindowsショートカットなどを3つのボタンに割り当てることができる。
だが、筆者が「こういう使い方が便利かも」と試してみたものは、ことごとく利用できなかった。
まず、Fn+F12のステルスキーだ。これはいわゆる「ボスが来た」機能のことで、音声をミュートにし、全ウィンドウを最小化し、デスクトップ画面を表示するものである。次に試したのが、Windowsキー+Lキーの画面ロックだ。どうやら、FnキーやWindowsキーを併用するキーはキーボード機能としての登録はできないようだ。
それならばと、Windowsショートカットも確認してみたが、設定できるショートカットは6種類のみで、画面ロックや仮想デスクトップの切り替えなどは設定できなかった。
ゲーミングキーボードには欠かせない、RGB LEDイルミネーションのカスタマイズ性もかなり柔軟だ。設定は大きく分けて、基本エフェクトとAura Syncの2つから選択する。基本エフェクトは常時点灯、ゆっくり点滅、リアクティブなど10種のプリセットから選択する。これらはコントロールノブなどから切り替えることも可能だ。
お手軽に選択/切り替えができる基本エフェクトに対し、とことんカスタマイズできるのがAura Syncである。Aura SyncはAURAシリーズなどでサポートされているRGB LEDイルミネーションシステムで、対応する複数の周辺機器やパーツと連携した統一的なイルミネーションパターンを作成できるシステムだが、対象がROG Azoth1台でもきめ細かな設定が行える。
Aura Creatorを使ってキーをグループ化(レイヤー化)し、それぞれに異なる設定を入れることで以下のような設定も可能になる。
最後に、本製品のウリの1つであるメンテナンス性について確認する。
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