この他にも、ユーザーがデバイスを快適に使えるように研究し、製品に役立てるべく人間工学や脳科学からアプローチするチームもある。
人間工学チームのイディ・アダムス氏は「私たちのチームは、私のようなアメリカ人の論理学者や経済学者、視覚や神経科学の専門家から構成されています。ユーザーが製品を快適かつ正しく利用できるようにすべく、さまざまな種類の手法を使い、ハードウェアやソフトウェアの設計を検討したり、改善したりしています」という。
このチームでは、人体の全身を3次元スキャンしたデータを使って製品評価をしたり、アクセシビリティーに関する研究開発機能も持っていたりするそうだ。
Surface製品チームのカルロス・カラスコ氏は、「ユーザーが作業に集中できるように、キーボードのキートップに0.2mmのくぼみを設けることで自然に入力しやすくしたり、キーの質感から感触まで、あらゆるディテールにこだわっています。これらにより、キーボードに指を置くと自然にキーの中心が見つかり、スピード、正確さ、快適さを得られるようになります」とアピールした。
また「サウンドにも焦点を当てています。音はプレミアムなものとほぼイコールで人々の心に響くからです。例えば高級車だと、エンジン音やドアの開け閉めの音が挙げられます。私たちは、それと同じことをデバイスで再現しようとしています。スピーカーから聞こえてくる音だけでなく、マイクの音、デバイスを閉じたときやタイピングをした際など、デバイスが発する全ての音に気を配っています」と語る。
一方でMicrosoftは2030年までにカーボンネガティブを実現し、CO2の環境への影響を2050年までに完全に排除するという目標を掲げている。
そういったサステナビリティー面では、Surface タイプ カバーやSurface Laptop 5の一部に、サトウキビの廃棄物由来のアルカンターラを採用している。
また、「私たちは持続可能な企業であるべくもう1つのポイントが、修理しやすい製品をつくることです。新しいSurface Laptop 5では、裏面のネジを外すだけでキーボード部分が取り外れるようになっています。Surface Pro 9はドライバーを使わずにSSDにアクセスできるので、メンテナンス性だけでなく、データの安全性の面でも役立ちます」と主張する。
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