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12.4型モバイルPC「Let's note QR」はあらゆる「現場」を意識しまくった新モデルだった隠れた注目ポイントは「USB-A端子」(2/2 ページ)

» 2023年06月08日 06時00分 公開
[井上翔ITmedia]
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隠れた注目ポイントは「ポート類」

 Let's noteシリーズは、他社のモバイルノートPCでは省かれることが増えたアナログRGB出力(D-Sub)端子や有線LAN端子を搭載し続けている。特に地方部のオフィスや工場では、これらの「レガシーポート」しか使えない周辺機器が残っていることが多いことを踏まえた取り組みだ。

 現場のためのノートPCであるLet's note QRも、この伝統を継承している。ポート類の構成は兄弟機であるLet's note SRと同様で、左側面に電源入力端子、HDMI出力端子、Thunderbolt 4(USB4)端子、USB 3.2 Gen 1 Standard-A端子(常時給電対応)と有線LAN端子(1000BASE-T対応)を、右側面にアナログRGB出力端子、USB 3.2 Gen 1 Standard-A端子×2、SDメモリーカードスロット(UHS-II対応)を、正面にイヤフォン/マイクコンボ端子を備える。

 ……と、これだけをみると「いつものLet's noteですね」となるのだが、注目すべきはUSB 3.2 Gen 1 Standard-A端子である。端子のアイコンが「パフォーマンスロゴ」に変更されたのだ。従来の印字よりも、USB端子の性能を直感的に確認できることはよいことである。

 パナソニック コネクトによると、USB端子のパフォーマンスロゴ表記は2023年夏モデルからの取り組みだという。Let's note QRと同時に発表されたLet's note SR/FVのマイナーチェンジモデルも、USB端子の表記がパフォーマンスロゴに変更されている。

左側面 左側面のポート類
右側面 右側面のポート類
正面のポート類 正面のポート類
撮影後 ポート類を一通り撮影した後、そこはかとない違和感を覚えたので見直した所、USB 3.2 Gen 1 Stanard-A端子のシルク印字がパフォーマンスロゴになっていた。日本メーカーのPCでパフォーマンスロゴを本採用したのは、恐らく本機が初めてである

ビデオ会議の快適性も向上

 コロナ禍を経て出勤を求める企業や組織が増えているとはいえ、遠隔地との打ち合わせなど、ビデオ(Web)会議をする機会は相変わらず多い。最近では、現場での作業報告でビデオ会議システム(アプリ)活用するケースも多いという。

 そこでLet's note QRでは引き続き、ビデオ会議関連の機能改善を行っている。

 Webカメラは、フルHD(1920×1080ピクセル)撮影に対応する約207万画素センサーを搭載している。フルHD撮影に対応しているので、解像感の高い映像を送ることができるという。

 さらに、このカメラに隣接する形で顔認証用の赤外線カメラユニットも搭載されている。このユニットはWindows Helloの顔認証だけでなく、視線/近接検知による自動画面スリープや自動ロック、のぞき見警告などにも活用しているという。

インカメラ Webカメラは約207万画素で、赤外線カメラとは“別体”となっている。赤外線カメラユニットは顔認証だけでなく視線/近接検知にも使われている
AIセンサー 赤外線カメラによる視線/近接検知を活用した機能は「AIセンサー」として提供されている。名前の通り、「視線をそらしている」「人が近づいてきている(のぞき込んでいる)」といった判定に機械学習ベースのAI(人工知能)を利用しているそうだ

 なお、法人向けモデルには、オートフォーカス(AF)対応の約800万画素アウト(リア)カメラを搭載する構成もある。工事現場や教育市場において、アウトカメラのニーズが一定数あるため用意されたという。

アウトカメラ 法人向けにはアウトカメラ付きモデルも用意されている。キーボードの上部にあるため「これがアウトカメラ?」と思うかもしれないが、ディスプレイを反転させた(タブレットモードで使っている)場合に“アウト側”となるので間違ってはいない
利用シーン 建設現場を中心に「現場の写真を撮り、クラウドストレージやメール/コミュニケーションツールで送る」というニーズは多いという。それを踏まえて、法人向け限定でアウトカメラ搭載モデルを用意したそうだ

 アレイマイクはWebカメラの左右に1基ずつ搭載されている。パナソニック コネクト独自の「COMFORTALK(コンフォトーク)」を併用することで、周囲の雑音やタイプ音を低減可能だ。

 スピーカーにも注力しており、音圧の高い「ボックス型スピーカー」を2基搭載している。Waves Audioの音響技術「MaxxAudio」によって通話相手の音声を聴き取りやすくすることも可能だ。

ボックス 音質を高めるべく、本体スピーカーはボックス式となった
工夫 スピーカーは本体底面に来る。「これでは音が抜けないのでは?」と思うかもしれないが、ボトムカバーの形状に工夫をし、机の天板に反響した音が横方向に抜けるようにしている。これが思った以上に効果てきめんで、QVシリーズと比べるとかなり音が大きく聞こえる
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