勉強会では、実機を紹介しつつ、TOUGHBOOKの丈夫さを支える機構的工夫も紹介された。
耐衝撃性能の確保において、やはり本体角にあるパーツは大きな役割を果たしている。これは樹脂製パーツの上から、ラバー製緩衝材を一体形成して作られたという。
加えて、バッテリーや入出力インタフェースボードなど、主要な内部パーツにおいてわずかな可動域を設けた「フローティング構造」を採用している。これにより、外部から受けた衝撃を適度に逃がせるようになっている。
TOUGHBOOKは警察車両や消防車両に車載されることも多い。フローティング構造は、そうした動きの激しい車両において、走行中に受ける連続した振動によるコネクターの抜け/割れを防ぐ効果がある。当然、コネクター自体の破損も防げるので、ある意味で“一石二鳥”な構造といえるだろう。
「衝撃を受けたときに発生しやすい故障を防ぐ」という観点では、ノートPCで多用される「フレキシブルフラットケーブル」の抜けを防止する工夫も重要だ。
通常、フレキシブルフラットケーブルを基板に取り付けるコネクターは、組み立て作業がしやすいようにフロントフリップタイプを使用する。しかし、このタイプは外力がかかると固定レバーが外れてケーブルが抜けやすい、という欠点もある(作業性とのトレードオフ)。
そこでTOUGHBOOKでは、振動などで外れにくい「バックフリップタイプ」のコネクターを採用している。
悪天候やぬかるみといったラフな環境で使うことも想定しているTOUGHBOOKは、より確実な防水/防じん性能の確保も重要なポイントとなる。その辺りはどうしているのだろうか。
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