新型コロナウイルス感染症が5類感染症に移行したことを受け、これまで自粛されていた各種イベントなども数年ぶりに開催されており、徐々にパンデミック前の活気が戻ってきている。
また、在宅ワークや自粛生活で体がなまってしまい、健康のために運動を始めようという人もいるのではないだろうか。おそらく、そうした人が真っ先に思い浮かべるのが、ランニングやウォーキングだろう。
少し前のデータになるが、笹川スポーツ財団が実施している「ジョギング・ランニング人口の調査」によると、2020年時点で年1回以上のジョギング・ランニングを実施している人は日本の成人人口の10.2%、週1回以上実施している人も5.6%で1998年からの調査開始依頼、過去最高となったそうだ。
そんな人気のワークアウトである「ランニング」に焦点をあてたランナー向けのスマートウォッチ、「Amazfit Cheetah」と「Amazfit Cheetah Pro」をZepp Healthが7月25日に発売した。価格はそれぞれ4万9900円と5万9900円(いずれも税込み、以下同様)となる。
上位モデルのCheetah Proは同社公式Webサイトでのみの販売となるが、下位モデルのCheetahはAmazonなどのECサイトや家電量販店でも取り扱われている。今回は、このCheetahを少し使ってみたので紹介しよう。
Amazfitのスマートウォッチには、ハイエンドなGTRシリーズ、ファッションシーンにマッチしたGTSシリーズ、よりカジュアルなBipシリーズ、アウトドア向けのT-Rexシリーズなどがあるが、CheetahはGTRやGTSシリーズのスタリッシュなデザインを取り入れたスマートウォッチだ。
本機のディスプレイは1.39型のAMOLED(有機EL)で、画面解像度は454×454ピクセルとなる。傷が付きにくいPanda強化ガラスに、指紋防止コーティングが施されている。
ケース径は約46.7mmで、厚さは約11.9mm(心拍ベース除く)となる。ボディー素材は繊維強化ポリマーとなっており、単体の重さも約32g(実測で32.5g)と軽量だ。標準のバンド込みの重量は実測で47gだった。
正直なところ、見た目はプラスチッキーで長く使うと傷が心配に感じるが、上位モデルのCheetah Proはベゼル部がチタン合金になっている。時計をよくぶつけてしまうという人はそちらを選ぶのも良いだろう。ちなみに、Cheetah Proのディスプレイ部分はCorning Gorilla Glass 3を採用する。
バンドはベルト幅22mmのリキッドシリコン製で、市販のベルトとも交換可能になっている。本体は5気圧防水で、水泳などにも利用できる。
光学式の心拍センサー(BioTracker PPG生体センサー)は血中酸素レベルの計測にも対応する。その他、加速度センサー/ジャイロセンサー/地磁気センサー/気圧センサー(気圧高度計)/環境光センサーを備えている。ランナー向けをうたってはいるものの、このあたりの仕様はGTRやGTSシリーズと共通だ。ただし、体表温の計測には非対応となる。
また、Cheetahはマイクを内蔵しているものの、スピーカーは非搭載となっている。このため、スマートウォッチでの着信通話や、Alexaの応答を音声で聞くことはできない。上位モデルのCheetah Proはスピーカーも備えており、通話やAlexaの応答も確認可能だ。
ランナー向けの機能としては、正確なルート記録は欠かせない。この点、Cheetahは測位システムとして米国のGPS、ロシアのGLONASS、EUのGalileo、中国のBeiDou(北斗)、日本のQZSS(みちびき)、インドのNavICに対応しており、世界中どこでも安定した測位が可能だ。日本国内で使う限りはそこまで必要ないのだが、世界各地で利用できるのは便利だ。
この他、GTR 4とGTS 4から導入されたデュアルバンド円編波GPSアンテナ技術「MaxTrack GPS Technology」を採用しており、遮蔽(しゃへい)物が多い森林や都市部などでも安定して測位が可能になっている。
また、専用アプリからは、Cheetahシリーズ向けにアップグレードされた「Zepp Coach 2.0」を利用可能だ。運動の目的として「心肺機能を向上させる」または「ランニングレベルを向上させる」を選択すると、過去の運動状況から1週間あたりの運動回数や運動時間、運動強度などが自動で入力される。
この数値は、もちろん自分で修正が可能だ。その後、トレーニング日を設定し、高強度トレーニングを行うかどうかなどを入力すると設定が完了する。なお、1週目は主に中強度トレーニングに集中できるようサポートするとのことだ。1〜2週間経って自分に必要な負荷を把握してきたら、トレーニング計画を修正することもできる。
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