中程度の負荷を掛ける、ゲームベースのベンチマークテストアプリとして定番の「ファイナルファンタジーXIV:暁月のフィナーレ ベンチマーク」(FF14ベンチマーク)も試してみよう。
今回はバッテリー駆動/AC駆動2パターンで、HD解像度とフルHD解像度のフルスクリーン表示における「標準品質(デスクトップPC)」「高品質(デスクトップPC)」「最高品質」のスコアと平均フレームレートを計測した。結果は以下の通りである。
Z1(AC駆動) | Z1(バッテリー駆動) | Z1 Extreme(AC駆動) | Z1 Extreme(バッテリー駆動) | |
---|---|---|---|---|
HD、標準品質(デスクトップPC) | 1万292ポイント(快適)/70.0fps | 8365ポイント(快適)/63.1fps | 1万735ポイント(快適)/79.8fps | 8689ポイント(快適)/63.9fps |
HD、高品質(デスクトップPC) | 7539ポイント(やや快適)/53.5fps | 6092ポイント(やや快適)/44.7fps | 8405ポイント(快適)/61.1fps | 6754ポイント(やや快適)/51.1fps |
HD、最高品質 | 7450ポイント(やや快適)/52.8fps | 6252ポイント(やや快適)/45.5fps | 8382ポイント(快適)/60.9fps | 6719ポイント(やや快適)/49.9fps |
フルHD、標準品質(デスクトップPC) | 7247ポイント(やや快適)/51.4fps | 5639ポイント(普通)/41.7fps | 7723ポイント(やや快適)/55.4fps | 5643ポイント(普通)/40.3fps |
フルHD、高品質(デスクトップPC) | 4401ポイント(普通)/30.3fps | 4232ポイント(普通)/29.1fps | 5450ポイント(普通)/38.1fps | 4325ポイント(普通)/31.7fps |
フルHD、最高品質 | 4099ポイント(普通)/28.2fps | 3973ポイント(設定変更を推奨)/27.4fps | 5230ポイント(普通)/36.8fps | 4501ポイント(普通)/33.5fps |
AC駆動であれば、フルHDの標準品質(デスクトップPC)でも7,247ポイントの「やや快適」の評価が得られた。解像度をHDに落とすことで最高品質でも「やや快適」、標準品質(デスクトップPC)にすると「快適」の評価となる。
解像度や品質を犠牲にすることで快適に遊ぶことができるので、自分がどこを重視するかによって設定を見直す必要がある。
負荷が少し重めの「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマーク」(FF15ベンチマーク)も試してみよう。
今回はバッテリー駆動/AC駆動2パターンで、HD解像度とフルHD解像度のフルスクリーン表示における「軽量品質」「標準品質」「高品質」のスコアを計測した。結果は以下の通りだ。
Z1(AC駆動) | Z1(バッテリー駆動) | Z1 Extreme(AC駆動) | Z1 Extreme(バッテリー駆動) | |
---|---|---|---|---|
HD、軽量品質 | 5277ポイント(やや快適) | 4814ポイント(やや快適) | 7448ポイント(快適) | 7314ポイント(快適) |
HD、標準品質 | 4059ポイント(普通) | 3613ポイント(普通) | 5799ポイント(やや快適) | 5859ポイント(やや快適) |
HD、高品質 | 2691ポイント(やや重い) | 2534ポイント(やや重い) | 3833ポイント(普通) | 3702ポイント(普通) |
フルHD、軽量品質 | 3254ポイント(普通) | 3138ポイント(普通) | 4735ポイント(やや快適) | 4528ポイント(やや快適) |
フルHD、標準品質 | 2503ポイント(やや重い) | 2397ポイント(重い) | 3611ポイント(普通) | 3546ポイント(普通) |
フルHD、高品質 | 1841ポイント(動作困難) | 1792ポイント(動作困難) | 2703ポイント(やや重い) | 2628ポイント(やや重い) |
フルHDの標準品質以上になると「やや重い」〜「動作困難」と現実的ではないスコアとなった。これくらい高負荷なゲームでは解像度をHDに下げないと快適なプレイは厳しいだろう。
超重量級のAAAタイトル「サイバーパンク2077」のゲーム内蔵ベンチマークモードでフレームレートを計測してみた。今回はAC駆動で、HD解像度とフルHD解像度のフルスクリーン表示におけるプリセット画質「中」「高」「ウルトラ(最高)」を試している。
また、サイバーパンク2077はAMDの超解像技術FSR 2.0に対応しているため、FSRをオフにした状態(=ネイティブ解像度)と、「ウルトラパフォーマンス」(=フレームレート最重視)設定でオンにした場合の結果も記載する。
Z1(FSRオフ) | Z1(FSRオン) | Z1 Extreme(FSRオフ) | Z1 Extreme(FSRオン) | |
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HD、中 | 31.49fps | 57.39fps | 51.29fps | 75.85fps |
HD、高 | 24.54fps | 40.23fps | 40.48fps | 59.18fps |
HD、ウルトラ | 22.64fps | 37.98fps | 38.45fps | 57.57fps |
フルHD、中 | 16.20fps | 37.92fps | 29.04fps | 59.46fps |
フルHD、高 | 14.10fps | 28.98fps | 24.17fps | 44.94fps |
フルHD、ウルトラ | 12.62fps | 26.75fps | 22.87fps | 42.93fps |
超重量級のタイトルということもあり、解像度をHDまで落として画質を「中」に下げ、FSRをオンにしても平均フレームレートは60fpsに届かなかった。
一方、Z1 Extremeを搭載する上位モデルでは約76fpsのフレームレートがでているため、十分快適にプレイすることができそうだ。
もう1つ、重量級タイトルである「Microsoft Flight Simulator」における平均フレームレートも計測してみよう。
今回はディスカバリーフライトから「ニューヨーク」を選択し、2分間のAI操縦を行った際の平均フレームレートを「CapFrameX」を使ってチェックする。描画解像度はHDとフルHDとし、グローバルレンダリング品質を「ローエンド」「ミドル」「ハイエンド」「ウルトラ」の4パターンでレートを測ることにする。
レンダリングスケールなどはデフォルトのままで、垂直同期は「オフ」にしている。結果は以下の通りだ。
Z1(FSRオフ) | Z1(FSRオン) | |
---|---|---|
HD、ローエンド | 40.2fps | 52.4fps |
HD、ミドル | 26.8fps | 42.3fps |
HD、ハイエンド | 18.8fps | 31.6fps |
HD、ウルトラ | 12.8fps | 22.4fps |
フルHD、ローエンド | 25.1fps | 43.6fps |
フルHD、ミドル | 15.5fps | 30.6fps |
フルHD、ハイエンド | 11.6fps | 23.0fps |
フルHD、ウルトラ | 8.1fps | 16.6fps |
動きの激しいタイトルとは異なり、Microsoft Flight Simulatorでは平均30fpsを確保できれば、まだ快適にプレイできる。しかし、Z1搭載の下位モデルではフルHDだとローエンド設定でも平均30fpsを出すことができず、HD解像度に下げることでローエンドで平均30fpsを超えているが、このタイトルは画質の美しさもゲームを楽しむための重要なファクターであると思うので、あまり現実的ではないというのが正直なところだ。
ベンチマークソフトや実際のゲームプレイでの差を比較すると、上位モデルと下位モデルの性能差は思ったよりも大きいものとなった。
しかし、下位モデルも設定によっては中量級のゲームを快適にプレイできるだけの性能はある。個人的に最近ハマっている「ARMORED CORE VI FIRES OF RUBICON」をフルHDでプレイしたが、画質設定を中にするとだいたいどのミッションでも平均30fpsは出せていたので、滑らかさという要素を多少割り切ってプレイするのであれば問題なく遊ぶことができた。
上位モデルだと平均フレームレートが10fpsほど向上するが、そもそも60fps出ていないので個人的には「下位モデルで十分だな」といった感じだった。
既にゲーミングPCを持っていて、外出先でちょっとしたプレイを楽しみたいという人や、普段プレイするゲームが比較的軽量なタイトルだという場合は、2万円という価格差を考えると下位モデルが十分選択肢にあがってくるのではないだろうか。
高性能な上位モデルを選ぶか、手に取りやすい下位モデルを選ぶかは悩ましいところであるものの、選択肢が増えたことはシンプルにうれしいことだ。
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