「Galaxy Z Fold5」に物理キーボードを接続すると、オールマイティーな端末に化ける「目指せ↑ワンランク上の仕事術」デジモノ探訪記(2/2 ページ)

» 2023年09月25日 15時30分 公開
[石黒直樹ITmedia]
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小型PCとしての利用

 さて、Galaxy Z Fold5はメインディスプレイを開くと7.6型のタブレットと化します。「iPad mini(第6世代)」が8.3型なので、かなり近しい大きさです。

 タブレットで地味に注目される周辺機器として物理キーボードがあります。Galaxy Z Fold5に純正の専用キーボードはありませんが、Bluetoothキーボードを接続できます。Android対応をうたっているキーボードであれば、基本的に問題なく使えるでしょう。実はマウスも使えるので、これにタブレットスタンドがあれば、PCライクに使えるのです。

 タブレットをPCライクに使う利点は「文字入力が苦にならない」「ソフトウェアキーボードを画面に表示する必要がなくなるため、コンテンツの表示領域が増える」という点だと考えています。例えばメールの入力、2画面表示で調べ物をしながらドキュメントを作成するなど、大いに活用できます。

 Galaxy Z Fold5の画面サイズは7.6型なので、しっかりとその恩恵を受けることができます。

 私は、キーボードも折りたためるタイプを使用しております。かつトラックパッドがついているモデルです。探せばさまざまなキーボードがありますが、重さやサイズを優先するか、キー入力の快適さをとるのか、ここも好みが出るところでしょう。

photo トラックパッドでマウスカーソルが使えるため便利です。ファンクションキー搭載であれば、さらに便利に使うこともできます

photo 私が使用している折りたたみキーボード「Ewin ワイヤレス キーボード」

 こうなってくると、デスクトップのように使えるGalaxyシリーズの独自機能「Samsung DeX」が使いたくなりますが、残念ながらGalaxy Z Fold5は外部ディスプレイ接続でしかDeXを使えません。

 例えば11型のGalaxy Tab S8であればタブレット画面でDeXが利用できるのですが……。7.6型は小さすぎるとの判断かもしれませんが、使えなくする必要もない気がします。少し残念です。

 なお、JIS配列派の方は一工夫必要です。物理的にJISキーボードが必要なのは当たり前ですが、加えて、GoogleのIMEである「Gboard」アプリのインストールが必要となります。Gboardをインストールすることで、設定内のハードウェアキーボードにて「日本語 109A 配列」が選択できるようになります。この設定をしないとUS配列で認識されますので、特に記号入力などがおかしな状態になります。ご注意ください。

photo Gboardのインストールは必要ですが、Gboardを使う必要はありません。Samsungキーボードなど他IMEでもJISが選択できるようになります

さらなる武器、リモートデスクトップの活用

 PCライクといえば、私の大好きなリモートデスクトップも活用できます。AndroidにもMicrosoft純正の「リモートデスクトップ」アプリがあります。飛び道具的にリモートデスクトップ環境を構築している方であれば、Galaxy Z Fold5からも十二分に活用することができます。(コスパに優れる“飛び道具”的なミニPCで仕事環境をレベルアップ 「GeeLarks X2」をリモートデスクトップと定時実行処理に活用を参照)

 Galaxy Z Fold5であればキャリア回線を使うことができますので、場所を気にすることなくリモートデスクトップ接続できることでしょう。

photo WindowsPCみたいですね

 ただし、リモートデスクトップの利用は注意が必要です。IMEとの相性が非常に難しく、日本語/英語入力の切替、漢字変換時の文字入力がなぜかダブって入力される、などの謎の挙動が多くあります。

 スマホ本体側のIMEやリモデス先Windows内のIMEとの絡み方がなかなかつかめないのですが、スマホ本体側はGboardが比較的問題のない挙動をする感覚です。この辺りは、キーボードとの絡みも影響がある可能性がありますのでいろいろと試す必要がありそうです。

 リモートデスクトップアプリの問題かと思いますが、この日本語入力の問題は本当に解決して欲しいです。快適に入力できるようになったとしたら、鬼に金棒状態です。

ノートPCに変わる、オールマイティーな1台

 もともと、強力なコンテンツ消費端末として優秀なGalaxy Z Fold5です。スマホやタブレットとしても利用でき、ペン入力も可能な上に、物理キーボードとミニスタンドを持ち運ぶことでPCライクな利用もできます。

 そんなオールマイティーさが、私の場合は周辺機器を合わせて約518gで実現できます。もしメインスマホがGalaxy Z Fold5であれば、ようするに物理キーボードとS Penを追加で持ち歩けばいいので、+約262g持ち歩くだけでこの環境が実現できる、というわけです。もちろんこのプラスは、使うキーボード次第でいかようにも変わります。

 ノートPCを持ち歩くほどでもない、でも「何か仕事でトラブルが発生した時に面倒だな」という方は、このオールマイティーな集約技は非常に魅力的ではないでしょうか。私はメインスマホがiPhoneですが、Galaxy Z Foldシリーズが進化するたびにAndroidへの切替を検討していました。最終的には、Apple Watchの呪縛から逃れることができず、惰性でiPhoneを使っている状況です。iPhoneの折りたたみが発売されれば、間違いなく購入するでしょう。

photo 私はメインスマホがiPhoneであるため、純粋にGalaxy Z Fold5本体を追加で持ち運ぶ必要があります。本体+キーボード+S Penが追加となると、ノートPCを持ち運ぶか迷うところです……
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