“未来のスマホとノートPC”をSamsung Displayのプロトタイプから予想する:Intel Innovation 2023(1/3 ページ)

» 2023年09月30日 12時00分 公開
[西川善司,ITmedia]

 Intelの開発者/技術者向けイベント「Intel Innovation」というと、基調講演のようなカンファレンスがメインと思われがちだが、会場にはパートナー企業も参加する展示ブースも設けられている。

 9月19日と20日に開催された2023年のイベントでは、全体的にAI(人工知能)関連やエンタープライズ/サーバ関連の展示が多かった。そんな中、Samsung Display(Samsung Electronicsのディスプレイデバイス子会社)が、有機ELディスプレイパネル関連の展示と、それを使ったプロトタイプ製品を展示していたので、本稿で紹介したい。

入口 Intel Innovation 2023の会場入口
展示コーナー 会場には広大なスペースをぜいたくに使った展示コーナーも設けられていた
Samsung Display Samsung Displayは、Samsung Electronics(サムスン電子)のディスプレイパネル子会社である

スマホは「二つ折り」から「三つ折り」に!?

 Samsung Electronicsは、画面を折り曲げられる「フォルダブルスマートフォン」として、Galaxy Zシリーズ(Galaxy Z Flip/Galaxy Z Fold)をリリースしている。その人気ですっかり認知度を上げたものとして、「フレキシブル有機ELパネル」が挙げられる。

 フレキシブル有機ELパネルについては、キー技術となる「曲がる基板」であるポリイミド製のフィルム基板はもちろん、有機画素の封止耐久性など、技術的にはまだ発展/進化の途上にある。さらなる高画質や耐久性の向上に向けて、日々技術開発が行われている状況だ。

 とはいえ、その採用製品が市場から求められ、出荷台数が増えなければ、“次世代”のフレキシブル有機ELパネルの技術開発の必然性は高まらない。当然、そうなると投資予算も集めづらくなっていまう。

 そんなこともあってか、Samsung Displayは量産化前の“突飛な”フォルダブルスマホを継続的に提案している。今回のIntel Innovation 2023でもご多分にもれず、面白いフォルダブルスマホを2種類展示していた。まず、筆者が撮影した実機の実演動画を見てみよう。

Samsung Displayが参考出展していたフォルダブルスマホの実演動画

オーソドックス(?)な三つ折りの「Flex G」

 動画の前半に収められている1つ目の試作機は、三つ折りモデル「Flex G」だ。こちらは2023年3月に開催された「MWC Barcelona 2023」でも展示されたもので、側面から見たときの「三つ折り状態(の断面)」が、ちょうどアルファベットの大文字の「G」に見えることが、命名の由来だという。

一見すると普通のスマホ こちらが、三つ折りモデルのプロトタイプ「Flex G」だ

 画面を広げたときの画面解像度は1920×1200ピクセル(アスペクト比16:10)と、最近のスマホのトレンドから見るとやや低めではある。これは、現状のFlex Gが市販を前提としたプロトタイプではなく、あくまでも折りたたみ技術の検討用のプロトタイプだからだ。

 最も内側に折りたたまれる有機ELパネルの折り目の曲率半径は約1.3mmで、アルファベットの「G」でいうところの、最も外周側の有機ELパネルの折り目の曲率半径は約3.5mmとなっている。

 筆者も許可を得てFlex Gに触れてみたが、重さは現行の「Galaxy Z Fold5」あたりの2倍ほどある。厚みもパッと見で20mm近くあり、超薄型ノートPCと比べても分厚い。これをどの程度、薄く軽くできるかが、量産化のポイントとなるだろうか。

 もちろん、耐久性や価格も気になるところではある。

開く途中 本体を展開すると……
開いた 1920×1200ピクセルの画面が広がる。二つ折りのフォルダブルスマホが複数社からリリースされるようになった今、三つ折りの“一番乗り”になれるか……?

 動画に映っていた、もう1つのプロトタイプは少し趣が異なる。

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