手のひらの中で“いろいろ”できる折りたたみスマホ「motorola razr 40 ultra」 試して分かったメリットとデメリット「目指せ↑ワンランク上の仕事術」デジモノ探訪記(2/2 ページ)

» 2023年10月05日 12時00分 公開
[石黒直樹ITmedia]
前のページへ 1|2       

razr 40 ultraに「Always on Display」がないのが大きな違い

 そして、もう一つ大きな違いとしては、razr 40 ultraのアウトディスプレイはスリープ中に時計などの情報を表示するSamsungの「Always on Display」のような機能がありません。時計や通知アイコンが常時表示できないと、意外と寂しいことに気が付きました。

photo razr 40 ultraのアウトディスプレイは時計として常時表示できません

 iPhoneも14 Proシリーズから常時表示ディスプレイが使えるようになりました。Apple Watchも随分と前から常時表示ができます。

 私は電子ペーパー端末も日常的に使っていますが、電子ペーパーは常時表示の最たるものです。(電子ペーパーについては“自炊派”が7型電子ペーパー端末「BOOX Page」を試す 読書ワークフロー構築のススメを参照)気が付けば私の回りに置いているガジェットは常時表示モノばかりでした。その中で、razr 40 ultraが真っ暗で置いてあると、故障しているのかと思ってしまうほどです……。常時表示にこだわる方は少ないかもしれませんが、私は非常に気になりました。

ワイヤレスプレゼンの奥義は、やはりあと一歩

 Galaxy Z Flip5のレビューで試してみたワイヤレスプレゼン技について、razr 40 ultraでも試してみました。

 razr 40 ultraでMiracast接続を行うには、クイックパネルにある「Ready For」機能を使います。いろいろと試したのですが期待した動作はできませんでした。まず、固有のアプリをMiracast送信する仕方が分かりませんでした……。であればと、Samsung Dexのように外部ディスプレイをメインディスプレイとして使える機能がありますので、そちらでMicrosoft PowerPointを起動してみました。

photo スマホがとトラックパッドとなり、デスクトップのようなインタフェースで操作できるReady Forの「モバイルディスプレイ」

 手元にPowerPointのカンペメモであるノートを表示しつつ、アウトディスプレイにはスライドを表示したかったのですが、そもそも外部ディスプレイがメインディスプレイのようなイメージになりますのでうまくいきません。そもそもスマホ側の表示はトラックパッドです。

 であれば「折りたたんだ状態で操作できるか……!?」と試したところ、トラックパッドでカーソル操作、ボリュームキーでスライド移動ができました!

photo スマホがとトラックパッドとなり、スライドを操作できます

 ……が、「これってPC+プレゼンポインターと何が違うのだろう」状態です。もちろん、PCいらずでプレゼンはできるのですが……。なんだかうまくいきそうでうまくいきません。

どちらのパカパカが合うかは、何を優先するか次第

 razr 40 ultraとGalaxy Z Flip5──同じような端末かと思いきや、意外と特性が異なることが分かりました。

 アウトディスプレイでのアプリ利用や、より大きなサイズが欲しい場合はrazr 40 ultraを、Always on Displayで時計などを利用したい、手の収まりがいい方が良い、おサイフケータイが使いたい場合はGalaxy Z Flip5を選ぶことになります。

 また、スペック的にはGalaxy Z Flip5に軍配があがります。これはSnapdragon 8+ Gen 1 Mobileと Snapdragon 8 Gen 2 Mobile Platform for Galaxyの違いで、1世代違うイメージです。ただし、ヘビーなゲーム等をプレイしない限り、違いに気が付くことはないと思います。

 いずれにせよ、“パカパカスマホ”は触っていて楽しいです。どちらもお借りした端末ですので返却するのですが、あまりに気に入ったのでどちらかを購入しようと、大いに悩み中です。

photo 甲乙付けがたい魅力的な端末。あなたならどちらを選びますか?
前のページへ 1|2       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

最新トピックスPR

過去記事カレンダー