では実際に使ってみよう。本製品はHDMIポートとUSB Type-Cポートを搭載しており、いずれも左側面に配置されている。反対側の右側面はがら空きになっており、縦置き設置には好都合なのだが、本製品はスタンドの構造からして縦置きには対応しないのが少々もったいない。
しばらく使った限りでは、デフォルトではかなり落ち着いた色味なので、必要に応じて色合いは変更してやった方がよいだろう。気になるのは斜め方向から見ると暗く見えやすいことだ。視野角そのものは178度ということで他製品と比べても遜色ないのだが、やや気になるところではある。
さて本製品は、2基のUSB Type-Cポートを用いてのパワーパススルーにも対応している。本製品にUSB充電器を接続しておけば、本製品を経由してその先にあるノートPCを充電できるという機能だ。
試しに本製品に100WのUSB Power Delivery(PD)充電器に接続したところ、PCからは65Wの充電器に接続していると認識された。製品ページによると、75W以上の充電器を接続していれば、65Wでの出力が可能とされている。これならば、ノートPCはもちろんスマホやタブレットの充電も余裕だろう。
このように機能的には一通りそろっている本製品だが、やや気になるのはOSDメニューの使い勝手だ。本製品のOSDメニューは本体背面にあるジョイスティック状の円形ボタンで操作するのだが、項目を選択するのにボタンを押し込むのではなく右方向に倒す必要があるなどボタン形状から想定される操作方法と異なっており、直感的に使いづらい。
これだけならばまだ筆者の思い込みのせいと言えなくもないのだが、本製品のOSDメニューは、メインメニューよりも手前に操作説明の画面と、メインメニューとは異なる別のメニュー画面があるため、メインメニューを表示するまでに2階層分の余計なステップが必要で、操作が面倒でなおかつ分かりにくい。
また、利用頻度の高いメニューを登録しておくお気に入り機能も、2階層目にあたるメニューからしか呼び出せないなど、やりたい操作までに余計なステップがあることが多く、使っていて首をひねる場合が目立つ。輝度調整や音量調整もデフォルトでは一発で開けず、ダイレクト設定を有効に切り替える必要がある。
実はこれらは従来の15.6型モデルでも同様にネックだったのだが、ざっと見る限りでは改善されていないようだ。操作方法を画面上にテキストで表示して説明するのではなく、他社製品のように、説明がなくとも直感的に使える操作性を追求してほしいと感じる。
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