ここまで来たのであれば、徹底的に負荷が大きいゲームタイトルでもテストしてみたくなったので、本当のいじわるなテストとして、現時点でトップクラスに負荷の大きいゲームタイトルの1つである「Cyberpunk 2077」の画質プリセットは「ウルトラ」、視野角を最大、レイトレーシングの項目も全て最高設定にし、ゲーム内のベンチマーク機能を使って、平均フレームレートをチェックしてみることとした。
Cyberpunk 2077では、FSRが利用できるのであえてFSRを無効化した状態と、AMD FidelityFX Super Resolution(FSR) 2.1をウルトラパフォーマンスに設定した2パターンで「フルHD(1920×1080ピクセル)」「WQXGA(2560×1600ピクセル)」「4K(3840×2160)」の各解像度の結果を測定した。各パターンでのテスト結果は以下の通りだ。
【フルHD】
【WQXGA】
【4K】
正直なところ、レイトレーシングもONにした上でレイトレーシング周り含む全ての画質設定を最高にしたテストは完走しないのではと考えていた。4KやWQXGAではFSRが無効の場合、紙芝居を見ているような平均フレームレートとなり、まともにゲームプレイできない。フルHDでもFSRが無効の場合だと平均フレームレートが16.25しかないため、他の解像度と比べればまだマシな方だが依然として快適なゲームプレイにはほど遠そうだ。
しかし、FSRを有効化した場合だと話が変わってくる。4Kは厳しいがWQXGAであれば平均フレームレートが40.21fpsあるので、快適とまでは言えないが普通にゲームプレイできそうだ。
フルHDに至っては平均フレームレートが57.91fpsなので快適にプレイできると言って良いのではないだろうか。全ての画質設定を最高にした上で、さらにレイトレーシングをONにする場合、FSRの恩恵がなければまともにプレイできない事を考えると、Cyberpunk 2077をプレイするにはFSRが必須としても良いだろう。
FSRは限られたスペックで幅広いゲームタイトルをプレイできる機能なのだが、低解像度で出力した画面をリアルタイムで引き伸ばすため、解像度が失われたように感じる場面がある。読者の中には解像度は失いたくないな、と感じている方もいるのではないだろうか。そこで、画質プリセットは「ウルトラ」、視野角を最大のままとして、レイトレーシングだけOFFにした状態でベンチマークテストを行った。結果は以下の通りだ。
【フルHD】
【WQXGA】
【4K】
ご覧の通り、WQXGAや4Kなどの高解像度ではFSRが無ければ少々厳しいが、フルHDについてはFSRが無効でも平均フレームレートが61.59fps出ることが分かる。どうしてもFSRを利用したくない場合は、レイトレーシングをOFFにし、フルHDでプレイすると良いだろう。
最近話題のPCゲームは、高いフレームレートでプレイする場合、ミドルからミドルハイクラスのPCが求められてきた。このクラスのゲーミングPCとなると、購入費用が高くなるし、筐体が大きくなりがちなので場所も取られてしまう。それならば、Mini-ITXマザーボードを採用した小型ゲーミングPCを探すと、購入費用はさらに高くなってしまう。
その点今回テストしたMinisforum HX77Gは、さらに小型だし、加えて消費電力も通常のゲーミングPCと比べて小さい。直販価格はベアボーンキットが12万7980円、32GBメモリと512GB SSD、OSを搭載したモデルが15万3980円から購入できると考えると、非常にワットパフォーマンスが高いPCといえるだろう。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.