PCIe 4.0対応M.2 SSDはここまで来た! 「Crucial T500」の実力をチェック(2/2 ページ)

» 2023年11月01日 11時00分 公開
[迎悟,ITmedia]
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Crucial T500の性能をベンチマークテストでチェック!

 ここからはベンチマークテストを通して、Crucial T500の性能をチェックしていく。

 今回は、別のSSD(ソリダイム P41 Plus)を起動用ドライブとする自作PCをテスト環境として利用した。主な仕様は以下の通りだ。

  • CPU:Ryzen 5 7500F
  • マザーボード: ASUS ROG CROSSHAIR X670E HERO
  • メインメモリ: G.SKILL F5-5600J3636D32GX2-RS5K(DDR5-5600 32GB×2)
  • グラフィックスカード: MSI Radeon RX 6800 XT GAMING X TRIO 16G
  • ブート用SSD: ソリダイム P41 Plus 500GB
  • OS: Windows 11 Pro

 テストに利用したのはCrucial T500の2TBモデルで、比較用に先代に当たる「Crucial P5 Plus」の1TBモデルも用意した。

テスト 今回のテストでは、比較用にCrucial P5 Plusの1TBモデル(上)も用意した
イメージ図 テスト用自作PCのマザーボードにCrucial T500を組み込んだところ

CrystalDiskMark 8.0.4

 まず、ストレージのベンチマークテストアプリとしては定番の「CrystalDiskMark 8.0.4」を使って、データの読み書き速度をチェックしてみよう。

 今回は設定で「NVMe SSD」プロファイルを選択した上で、「デフォルト」と「All 0x00」の2種類のデータパターンで速度を計測した。

 All 0x00のパターンでは、文字通り“ゼロデータ”(≒圧縮しやすいデータ)を生成する。そのため、SSDの設計によっては読み出し速度がカタログスペックよりも「かなり高速」となる。逆に、デフォルトパターンでは圧縮が難しいデータを生成するため、素のパフォーマンスをチェックしやすい。

 シーケンシャル(SEQ1M Q8T1)とランダム(RND4K Q32T16)の実測結果は以下の通りだ。

  • Crucial T500(ヒートシンクなし)
    • デフォルトパターン
      • シーケンシャルリード:毎秒6531.37MB
      • シーケンシャルライト:毎秒6475.25MB
      • ランダムリード:毎秒3591.86MB
      • ランダムライト:毎秒4361.25MB
    • All 0x00パターン
      • シーケンシャルリード:毎秒6351.21MB
      • シーケンシャルライト:毎秒6479.93MB
      • ランダムリード:毎秒3583.16MB
      • ランダムライト:毎秒4386.85MB
  • Crucial T500(ヒートシンク付き)
    • デフォルトパターン
      • シーケンシャルリード:毎秒6528.62MB
      • シーケンシャルライト:毎秒6452.94MB
      • ランダムリード:毎秒4816.85MB
      • ランダムライト:毎秒4363.81MB
    • All 0x00パターン
      • シーケンシャルリード:毎秒6530.38MB
      • シーケンシャルライト:毎秒6451.69MB
      • ランダムリード:毎秒4842.55MB
      • ランダムライト:毎秒4397.28MB
  • Crucial P5 Plus
    • デフォルトパターン
      • シーケンシャルリード:毎秒6848.25MB
      • シーケンシャルライト:毎秒4958.72MB
      • ランダムリード:毎秒714.25MB
      • ランダムライト:毎秒2692.30MB
    • All 0x00パターン
      • シーケンシャルリード:毎秒6835.39MB
      • シーケンシャルライト:毎秒4971.38MB
      • ランダムリード:毎秒715.33MB
      • ランダムライト:毎秒2690.12MB

 公称値通りとまでは行かないが、シーケンシャルとランダムのどちらも毎秒7000MB近い読み書き速度を記録している。特に注目したいのがランダムアクセス時の速度で、先代のP5 Plusから大幅にパフォーマンスが向上している。普段使いでは、確実にT500の方が快適といえるだろう。

 T500同士の比較では、ヒートシンク付きの方が公称値に近い速度を記録している。テストが後半にさしかかると、発熱による影響も出てくる。Crucial T500の本領を発揮させるには、冷却が重要だといえるだろう。

デフォルトパターン CrystalDiskMark 8.0.4の結果(デフォルトパターン)
All Zero パターン CrystalDiskMark 8.0.4の結果(オールゼロパターン)

PCMark 10/3DMark(ストレージテスト)

 続けて、PCの総合ベンチマークテストアプリ「PCMark 10」と、3Dグラフィックスのベンチマークテストアプリ「3DMark」に内包されたストレージテストも実行してみた。

 スコアの目安だが、PCMark 10なら2000ポイント以上、3DMarkなら2500ポイント以上が「高速なストレージ」となる。結果は以下の通りだ。

  • Crucial T500(ヒートシンクなし)
    • PCMark10: 3398ポイント
    • 3DMark: 3355ポイント
  • Crucial T500(ヒートシンクあり)
    • PCMark10: 3402ポイント
    • 3DMark: 3222ポイント
  • Crucial P5 Plus
    • PCMark10: 2895ポイント
    • 3DMark: 2817ポイント

 先代のP5 Plusと比較すると、T500のスコアは15%前後高い。PCI Express 4.0 x4接続の場合、PCMark 10と3DMark共に3000〜3500ポイントが理論上の限界になると言われている。

 そのことを踏まえると、T500はPCI Express 4.0接続のSSDとしては「最高峰」と位置付けても過言ではなさそうだ。

PCMark 10 PCMark 10(ストレージテスト)の結果
3DMark 3DMark(ストレージテスト)の結果

「今使っているPCのSSD」のリプレースにも最適!

 Crucial T500は、PCI Express 4.0 x4の理論上の最高速度に近い読み書き速度を実現している。それでいて、公称値で消費電力当たりの性能を先代のP5 Plus比で最大40%改善したという。

 テストの結果を見れば分かる通り、実際の読み書き、特にランダムリード/ライトのパフォーマンスはP5 Plusよりも確実に改善している。普段使いの快適性が上がるだけでなく、消費電力も改善するとなれば、とても優秀なSSDといえる。

 昨今は、より高速な「PCI Express 5.0 x4」に対応するM.2スロットを備えるデスクトップPC(マザーボード)も増加傾向にあるが、ハイエンド製品が中心だ。ノートを含めて、多くのPCのM.2スロットはPCI Express 4.0 x4止まりとなっている。ある意味で、Crucial T500は現状における「一番現実的かつ快適なSSD」の1つであることは間違いない。

 3〜4年前に購入したPCであれば、PCI Express 4.0 x4対応のM.2スロットを備えているのに、コストや消費電力の面から「PCI Express 3.0 x4」対応のSSDを搭載しているケースもある。その場合、このSSDにリプレースするだけで快適さは大きく増す。初期型のPCI Express 4.0 x4対応SSDを使っているユーザーも、消費電力の削減目的で本製品に換装してもいいだろう。

 ともあれ、PCI Express 4.0 x4対応のSSDを探している人は、Crucial T500に注目してほしい。

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