リモートプレーヤーで一番気になるのはやはり遅延だ。まずは筆者自宅のWi-Fi 6(11ax)のワイヤレスネットワーク環境で「Marvel's Spider-Man: Miles Morales」をプレイしてみたが、PlayStation Portal リモートプレーヤーを操作していて遅延を感じることは全くなかった。
ただし、遅延が全くないわけではない。下の写真では、視点を高速回転させながらPlayStation 5とPlayStation Portal リモートプレーヤーの画面を撮影してみたが、比べてみるとわずかに遅延が生じているのが分かる。当然、サウンドにも少しずれが発生していた。
どのぐらいの遅延が発生するかは、ネットワークの速度による。PlayStation Portal リモートプレーヤーは最低5Mbps以上のネットワーク環境が必要で、快適にプレイするには15Mbps以上のネットワーク速度が推奨されている。
今回、スマートフォンのインターネット共有機能を利用して、屋外でPlayStation Portal リモートプレーヤーをプレイしてみたところ、映像の遅延や引っ掛かり、ブロックノイズが発生した。音にも少々耳障りなノイズが生じている。
ネットワークが混雑していないエリアや時間帯であれば快適にプレイできる可能性はある。しかし、屋外でPlayStation Portal リモートプレーヤーを利用する際には、ある程度割り切りが必要というのが率直な感想だ。
画質、音質については携帯ゲーム機としては申し分ない。Nintendo SwitchやSteam Deckの一部モデルのように有機ELディスプレイを搭載してほしかったと思わなくもない。しかし、PlayStation Portal リモートプレーヤーの画面も十分明るく、鮮やかだ。そして8型の画面はやはり7型(前者2機種)よりも断然見やすい。PlayStation 5のゲームは大画面テレビを前提に作られている。7型OLEDよりも8型液晶の方が、総合的には快適にプレイできると思う。
ハプティックフィードバックやアダプティブトリガーなどについては、DualSenseワイヤレスコントローラーと同等、というか両者の違いは全く分からなかった。両機能に関する内部パーツは、同じ性能のものが採用されていると思われる。
PlayStation Portal リモートプレーヤーはあくまでもリモートプレーヤーだ。屋外でも動作するとはいえ、通信速度が不安定な環境では良好なゲーム体験を得られない可能性がある。しかし家庭内のWi-Fiネットワークであれば、PlayStation 5の美麗なグラフィックをリビングだけでなく、寝室やトイレなど、どの場所にも持ち運べる。
家庭内で1つのテレビを共有している方だけでなく、一人暮らしの方でも場所にとらわれずPlayStation 5のゲームを存分にプレイしたいのなら、PlayStation Portal リモートプレーヤーは非常に魅力的な周辺機器といえるだろう。
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