つらい花粉症を和らげる秘訣は「対流花粉」対策――石井正則医師が伝える空気清浄機と床掃除の重要性今どき! 買いどき! デジモノ道案内!(3/3 ページ)

» 2024年02月08日 17時00分 公開
[渡辺まりかITmedia]
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Klaara p7 Proは価格相応の“モンスタースペック”に注目

 Klaara p7 Pro(以下「クラーラ」)の価格は16万9800円(税込み、以下同)だ。空気清浄機としては高価な部類に入る。しかも、iRobot(アイロボット)ブランドとしては“初めて”の製品だ。

 イベントの進行役を務めたアイロボットジャパンの村田佳代氏(シニアコミュニケーションズマネージャー)も、「(クラーラの)第一印象は『高い!』かもしれません」と認める。「加湿機能も除湿機能もない、空気清浄機能に特化した製品なのに『なぜこの価格なの?』と疑問を持つ人もいることでしょう」とした上で、この値付けの理由を同社の渡邉峻氏(シニアセールストレーナー)に尋ねた。

村田佳代氏 イベントの進行役を務めたアイロボットジャパン の村田佳代氏(シニアコミュニケーションズマネージャー)
渡邉峻氏 クラーラの特徴を解説するアイロボットジャパンの渡邉峻氏( シニアセールストレーナー)

 渡邉氏によると、クラーラは「価格に見合ったモンスタースペックを持っている」という。どういうことなのだろうか。

 継ぎ目の多い空気清浄機では、吸い込んだ汚れた空気をそのまま外部に漏らしてしまうことがある。しかし、クラーラは汚れた空気を逃さない独自の密閉構造を持っている。その1つが、外観でもわかる継ぎ目のない一体型ボディーだ。これはコストの掛かる金型を使って整形されている。

 2つ目が内部構造だ。吸い込んだ汚れた空気が必ずフィルターを通過するような密閉構造を採用している。フィルターは「プレフィルター」「カーボンフィルター」「HEPAフィルター」ーの3層構造で一体型。カセットのように脱着できるため、手間がかからないのもポイントとなる(渡邉氏)

 作る時点で、それなりに多くのコストが掛かっているのだ。

独自の密閉構造 クラーラ独自の密閉構造で、汚れた空気を漏らさないようになっている
クローズド・キャプチャ技術 アイロボット独自の「クローズド・キャプチャ技術」により、汚れた空気ときれいな空気が内部で混ざらないという

 3層構造の一体型フィルターは、別の意味で“モンスター級”だ。何と重さが約4.6kgもあるのだ。

 重たいことには理由がある。3層のうちカーボンフィルターに封入されている活性炭の量が、他社の一般的なカーボンフィルターの約3倍も入っているという。それは重たくなるはずである。

こだわりのフィルター こだわりのフィルターは三層構造。下からプレフィルター、カーボンフィルター、HEPAフィルター
約3倍の活性炭量 カーボンフィルターに含む活性炭の量が一般的な空気清浄機フィルターの約3倍。左が一般的なもの、右がクラーラの専用フィルター

 加えて、クラーラーにはロボット掃除機ルンバと同じ「iRobotOS」が搭載されている。これにより、自社のロボット掃除機「ルンバ(Roomba)」と連携したり、音声アシスタント(Google アシスタント/Amazon Alexa/Siri)に対応したりしている。

 もちろん、「iRobotアプリ」で稼働スケジュール設定をしたり、状況を確認したりすることも可能だ。

 本体背面のセンサーは、毎秒10回のセンシングを行い、0.1μmの粒子を検出する。自動モードにしておけば、部屋の空気の汚れ度合いに応じて、風量を自動調節してくれる。

 会場内では、その様子をデモを交えて説明してくれた。まず、山田剛執行役員が制汗スプレーをセンサーの前で数秒噴射すると、アプリで「室内AQI(Air Quality Index:空気質の汚染度を示す指標)」がぐんぐん上がり「危険」なレベルに達した。

 と同時に、クラーラのファンがフル回転し、空気の浄化を開始。1分10秒ほどで元の値まで戻した。

制汗スプレーをセンサーの直前で噴射し、空気質を悪化させ、フル稼働から自動運転に変化するまでを示したデモンストレーション。ちなみに、フル稼働状態での電気代は1時間当たり5.2円(1kWhあたり31円で計算)となる

 次に、別室からルンバを呼んできて、クラーラのあるリビングを模した部屋の掃除機がけを行うデモが行われた。

 ルンバがリビングで掃除を始めると、舞い上がったであろうホコリを含んだ空気を浄化すべく、クラーラのファンの回転数が上がった。もし花粉が床に落ちている環境だったら、対流花粉をより効率的に除去できるだろう。

ルンバと連携して自動的に風量をアップするクラーラ。ロボットが力を合わせて室内環境を清浄にしている様子が分かる

クラーラを買いやすくする取り組みも

 解説やデモを通じて、クラーラが花粉対策に有効なことがよく分かった。とはいえ、16万9800円という価格は、空気清浄機としては“高い”ことには変わりない。そうやすやすと手は出せない。

 当然、アイロボットジャパンとしても、その不安は把握している。そこで、購入して満足できなかった場合、発送から30日以内に連絡すれば返品と全額返金を受け付ける「花粉保証サービス」を実施している。期間は2月1日から3月31日までとなる。

 クラーラ単体の他、「ルンバ コンボ j9」または「ルンバ コンボ j9+ SD」とのセット製品も対象となる。

アイロボットジャパン「花粉保証サービス」 アイロボットジャパンでは3月31日までの花粉(主にスギ花粉)シーズンたけなわの時期に「花粉保証サービス」を実施する

 この他、クラーラは同社の有料サブスクリプションサービス「ロボットスマートプラン+」で利用することもできる。月額利用料は6280円で、最低利用期間は6カ月間となる。3年間継続して契約すると、利用権はユーザーに移行する。

 「一気にお金を払うのは難しい」という人は、サブスクリプションでの導入も検討したい。

「ロボットスマートプラン+」 サブスクサービス「ロボットスマートプラン+」でまずは半年間試す手もある

 花粉症の症状が深刻な人、そのためにパフォーマンスを発揮できず気持ちまで落ち込んでいるという人であれば、試してみるのがいいかもしれない。

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