以上、本製品のセットアップから本製品に向いた使い方を紹介してきたが、最後に本製品を実際に使っていて、オヤッと思った点を書き留めておきたい。それは操作するたびにアームの開始位置にズレが生じることだ。
例えば「押して戻る」モードでは、押した後、元に戻ったアームの位置は、当初の開始位置よりも数度ほど前方へとずれる。「一回りする」だとさらに顕著で、360度回ったところで止まるのかと思いきや、さらに+45度ほど余計に回って止まる。
後方ではなく前方へとずれるために、押すはずだったスイッチを押せないというミスはないのだが、そうしたミスを防ぐために念入りに回転させるにしては、角度がやや過剰な印象だ。ネットの口コミでも同じ症状が見られるので、個体不良というわけではないようだ。詳しくは以下の動画を見てほしい。
この点、SwitchBotボットは本体にアームが収納される構造上、アームは必ず開始地点に戻る仕様になっている。またスイッチにシールを付けて引っ張る前述のスイッチモードでも、角度はかなりシビアに調整されている。そのため本製品のような問題は起こり得ない。
もしこれが仕様というのであれば、アプリ側に角度を調整する設定項目があってしかるべきだが、実際にはそうした機能はないので、ユーザー側では修正のしようがない。そのため、長期にわたって使っているとじわじわとズレてきて再調整が必要になるケースは、少なからずあると考えられる。
本製品は実売2178円(税込み、以下同様)と、SwitchBotボット(実売4480円)に比べると価格もリーズナブルで、この手のボットを試すには最適だが、ここまで見てきた品質や機能を考えると、SwitchBotボットとの価格差は妥当という印象だ。
なお本稿執筆時点では、同製品の公式サイトでは「ボタンを押している時間の設定機能」や「ダブルクリック操作」などへの対応が予告されている。ただ同社の製品に限ったことではないが、こうした予告は実装に至らず終わるケースもしばしばあるだけに、これら機能に魅力を感じるという人は、きちんと実装されるまで待ってから、購入の可否を判断することをお勧めする。
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