スマホアプリのセットアップは極めて簡単で、専用アプリを起動し、新規デバイスとして追加を行うだけだ。ちなみに、用いるアプリは同じセサミのスマートロック用のアプリ(セサミ、ひらけゴマ ! /セサミ、ひらけゴマ、初代セサミとセサミminiは要別アプリ)とは別で、なぜわざわざ別のアプリに分かれているのか、ユーザー側から見ると少々不思議だ。
なお本製品ができるのは、スイッチを「押して戻る」「一回りする」「離して戻る」という3つの動作だけだ。SwitchBotボットのように、専用シールをスイッチに貼り付け、押し込んだスイッチを引っ張って戻したり、あるいは遅延実行を踏まえて複数のアクションを組み合わせたりするなどの設定は行えない。
そのため、用途としてはインターフォンの「応答」スイッチのように、1つのスイッチを繰り返して押すという挙動に限定される。実際にメーカーサイトを見ても、本製品をオートロックのインターフォンに取り付け、集合住宅の入り口のドアを、スマホからの操作によって遠隔で開けるなど、押すことに限定した用途が紹介されている。
もちろん本製品を2台用意すれば、スイッチの両端に取り付けて押したり戻したりといった操作は可能になるため、前述のような壁面の照明スイッチなどにも対応できるが、それならばSwitchBotボットを1台だけ導入した方が、ユーザーのニーズに合致する場合の方が多そうだ。
ところで、本製品とスマホの通信はBluetoothで行われるため、本製品単体では、外出先からの操作は行えない。外出先から本製品を操作したければ、別売のWi-Fiモジュールが必要なのだが、供給が極めて不安定で、本稿執筆中(2024年2月)の時点で、半年近く品切れが続いている。公式サイトの口コミが、納期に関するクレームで埋まっているほどだ。
そのため、現時点で本製品を外出先から操作したければ、本製品が連携可能なスマートリモコン、具体的には「Nature Remo」シリーズの利用がオススメだ。
これらを連携させれば、Wi-Fiを経由し、Bluetoothでは届かない外出先からの利用が可能になる他、Alexaなど音声アシスタント経由での利用もできるようになり、定型アクションにも組み込める。現状ではこの方法が最もオススメだ。なお、対応するのはNature Remoシリーズの中でも一部の製品に限られるのでくれぐれも注意したい。
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