ポータブルゲーミングPCのポート不足はこれで解消! アイ・オーの「USB Type-Cドック」を使って分かったこと先行レビュー(1/2 ページ)

» 2024年02月20日 19時30分 公開
[井上翔ITmedia]
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 既報の通り、アイ・オー・データ機器は3月下旬、ポータブルゲーミングPC用ドック「US3C-GCHD/HN」の出荷を開始する。税込みの想定価格は7980円と、この手の製品としては手頃な価格だ。一部のECサイトでは既に販売予約も受け付けている。

 この記事では、同社から本製品をお借りして、その実用性をチェックしていく。

パッケージ ポータブルゲーミングPC用ドック「US3C-GCHD/HN」のパッケージは思ったよりもコンパクトで、一般的なスマートフォン2台分の幅しかない

どこにでも持ち運べるコンパクトさ

 US3C-GCHD/HNは、「ROG Ally」「Steam Deck」といったポータブルゲーミングPCでの利用に特化したUSB Type-Cドックだ。より正確に表すと「ポータブルゲーミングPC用スタンドを一体化したUSB Type-Cマルチハブ」である。

 本機のサイズは約132(幅)×72(奥行き)×31(高さ)mm、重量は約150gと、一般的なUSBマルチハブを少し大きくしたような感じなので、いわゆる「LANパーティー」のために持ち歩いても苦にならない。

コンパクト 本機は「ポータブルゲーミングPC用スタンドを一体化したUSB Type-Cマルチハブ」と言った方がより正確に実態を表せる。サイズ感も、USB Type-Cマルチハブとタブレット(ポータブルゲーミングPC)スタンドを一体化したような感じである

 スタンド部分は実測で2cmの幅を持たせてあり、同程度の厚みのポータブルゲーミングPCを支えられるようになっている。合計3つの滑り止め(ラバー)も備わっているので、使用中にPCがぐらついたりすることもない。スタンドは115度の傾斜が付いているため、PC本体の画面も見やすい。

 地味かもしれないが、本機のボディーは金属素材でできている。マルチハブ部分の放熱もバッチリだ。

スタンド スタンド部分は前方のステーを含めて公称で約23mmの幅(奥行き)を確保している。ステー部分以外は実測で2cmなので、2cm厚ほどまでのポータブルゲーミングPCを支えられる
傾斜 スタンドの傾斜は約115度で、この傾斜がポータブルゲーミングPCの画面を適度に見やすくしてくれる。本体の滑り止めも3点付いており、外付けのキーボードやマウスを少し激しく動かしても本体は動じない
底面 もちろん、底面にも滑り止めラバーが付いている

充実したポート類で「ポート不足」を解消!

 マルチハブ部分のポート類は、背面にPCとの接続用のUSB 3.2 Gen 2 Type-Cケーブル、電源入力用のUSB Type-C端子、HDMI出力端子、有線LAN端子、USB 3.2 Gen 1 Standard-A端子とUSB 3.2 Gen 1 Type-C端子を、左側面にUSB 3.2 Gen 1 Standard-A端子を備えている。

 その性質から、ポータブルゲーミングPCはUSB端子の数が少なめだ。とりわけ、USB Standard-A端子は省かれることも多い。Standard-A端子とType-C端子で合わせて3つのUSBポートがあるのは心強い。

ポート類 背面のポート類

 PCとの接続用のUSB 3.2 Gen 2 Type-Cケーブルは本体と一体化されており、長さは約20cmだ。PCとの接続コネクターはL字型で、ポータブルゲーミングPC本体の頂上にあるUSB Type-C端子に差し込みやすい。ここは目的特化型製品としてのメリットといえるだろう。

 一方、本製品の持ち運びを考えると、ケーブル一体型であることはデメリットともいえる。運び方によってはケーブルがぶらつき、本製品のボディーを傷着けてしまう可能性があるからだ。ケーブルを着脱できるようにするか、ボディー部分にケーブルの格納部があれば良かったと思う。

本体直結 本体直結のUSB 3.2 Gen 2Type-Cケーブルは、ポータブルゲーミングPCとの接続を想定してL字型のコネクターを備えている。ケーブルを着脱できない点は、持ち運びを考えるとマイナスに映る人がいるかもしれない

 電源入力用のUSB Type-C端子は、USB PD(Power Delivery) 3.0規格に準拠している。ポータブルゲーミングPCにもパワフルなモデルが存在することもあり、最大で100Wの電力を入力できる。

 ただし、本製品自身も最大で5Wの電力を消費することもあり、PC側に給電される電力はつないだ電源(ACアダプター)の給電能力から10Wを差し引いた値となる。例えば本製品に65W(20V/3.25A)出力のUSB PD電源をつなぐと、PCからは55W(20V/2.75A)のUSB PD電源として認識される。

10Wの控除 本製品にUSB PD対応電源をつないだ場合、本来の能力から10W差し引いた給電能力をPC側に伝達する。画像は本製品を介して65WのUSB PD電源をつないだ所を示しているが、本来の給電能力から10W引かれた「55Wの電源」として認識している

 有線LAN端子は、1000BASE-T/100BASE-TX/10BASE-Tの通信に対応している。内部的にはUSB接続のネットワークアダプター(NIC)として認識されるため、Windows 11やSteamOSでは特にデバイスドライバを用意することなく利用可能だ。

 ポータブルゲーミングPCはWi-Fi 6/6E(IEEE 802.11ax)に対応しているモデルが多く、理論上の最大通信速度だけを見れば1000BASE-T(1Gbps)よりも高速だ。ただ、無線通信は外的環境による通信速度の低下もあり得るため、より安定した通信を求める場合は、この有線LANポートは役立つだろう。

有線LAN端子 通信の“安定性”を重視する場合、有線LANポートの存在はありがたい
有線LAN 本製品にはRealtek製のUSB NICが内蔵されている。Windows 11とSteamOSの両方で、追加のデバイスドライバを用意せずにつないだだけで利用可能だ

 機器接続用のUSB 3.2 Gen 1端子はStandard-A形状が2基、Type-C形状が1基の計3基構成だ。キーボードやマウス、USBストレージを接続する際に便利に使える。

 ただし、これら3基のUSB 3.2 Gen 1端子への給電能力は合算で最大7.5W(5V/1.5A)となっているため、消費電力の大きいUSBストレージをつなぐ際は注意を要する。事実上、USBキーボード/マウスやUSBコントローラーなど、消費電力の少ない周辺機器をつなぐためのものだと考えると良さそうだ。

USB端子 機器接続用のUSB 3.1 Gen 1端子への給電能力は合計で7.5Wまでとなっているので注意を要する。事実上、消費電力の少ないUSBデバイスをつなぐためのものと割り切った方が良さそうだ

 本製品の“目玉”ともいえるHDMI出力端子は、ポータブルゲーミングPCが備えているDisplayPort Alternate Modeの映像出力をHDMI出力にする形で実現している。最大出力はフルHD(1920×1080ピクセル)/240Hzまたは4K(3840×2160ピクセル)/60Hzとなる。

 つなげるPCのスペックを考えると、この出力スペックは妥当だろう。

HDMI出力端子 HDMI出力端子は、フルHD(1920×1080ピクセル)/240Hzまたは4K(3840×2160ピクセル)/60Hzの映像出力に対応する

 では、本製品をポータブルゲーミングPCにつないでみよう。

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