“しまじろう”が幼児の話し相手になる──ベネッセコーポレーション(以下、ベネッセ)とソフトバンクロボティクスは2月27日、生成AIを活用して、キャラクター「しまじろう」と自然に会話できる幼児向けの新サービス「AIしまじろう」を発表した。
「AIしまじろう」は、スマートフォンと専用アプリ、スマホを取り付けられるしまじろうのぬいぐるみを組み合わせて使うサービスだ。
子供とAIしまじろうが自由に会話を楽しむおしゃべり機能の他、「ごっこ遊び」「うた」「おはなし」といったあそび機能が用意されている。子供側から話しかけなくても、生活習慣を身に付けさせられるような言葉の投げかけや、年齢に合わせたテーマで話しかけるなど、子供の語彙(ごい)が自然に増えるような工夫を施しているという。英語によるやりとりにも対応しており、英語に触れる機会も増やせる。
こうした機能は、保護者が家事や仕事などで手が離せないときに子供の相手をしてくれるので便利だと想像できる。しかし、子供がどんな話をしているのか気になるところだ。
そのようなニーズに対しては、しまじろうとの会話で見えてきた子供の興味や感情を分析し、専用サイトで可視化できるレポート機能を提供する。子供の興味関心を知れることで、保護者と子供の時間を、より質の高いものへと変えられるとしている。
現時点では、AIしまじろうは正式サービスではなく、無料モニターを募って試験的に提供する。無料モニターの予定人数は1万人で、応募期間は2月27日から4月15日、対象は年少向け講座「こどもちゃれんじ ほっぷ」4月号の受講者となる。当選者には無料で5月中旬にAIしまじろうが届けられる。モニター利用期間は7月31日までとなっている。
ベネッセが0〜6歳児を持つ保護者を対象にしたアンケートでは、2020年に専業主婦とワーキングマザーの比率が逆転する見込みだ。
一方で、「(年少の)子供に身につけさせたい力」では、2位に「言葉による伝え合い」、5位に「(文字や数など)基礎的な学力」と回答している。子供と会話する時間が減少しているにもかかわらず、言葉の豊かさを子供に求めているということが分かる。
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