1993年生まれのパソコン「FMV」がイメチェン 狙いは「国内重視」と「顧客拡大」(1/2 ページ)

» 2025年01月16日 19時20分 公開
[井上翔ITmedia]

 既報の通り、富士通クライアントコンピューティング(FCCL)は1月16日、個人向けPCの新製品を発表した。

 新製品を機に、FCCLは個人向けPCのブランド「FMV」をリニューアルする。

 FCCLはなぜ、FMVブランドをリニューアルするのだろうか。

新しいロゴ 新しいFMVロゴと製品ブランド。ノートPCは「LIFEBOOK」から「FMV Note」に、デスクトップPCは「ESPRIMO」から「FMV Desktop」にブランドを改める
新ロゴ リニューアルされたFMVの初製品群
Note C 新FMVブランドの象徴的な製品だという「FMV Note C」。いわゆる「Z世代」の社員をプロダクトマネージャーに据え、そこに技術者を始めとするベテラン社員の知見を組み合わせることで「従来の『FMV』のイメージをあえて覆す製品」に仕上げたという
登壇者たち 1月16日に行われた発表会の登壇者。左からFCCLの佐藤快氏(FMV Note C ブランドマネージャー)、ファッションモデルの八木莉可子さん(FMV Note Cのイメージキャラクター)、FCCLの大隈健史社長、同社の堀志織氏(FMV Note C ブランドマネージャー)

FMVは2025年10月で「32歳」

 FMVは、富士通の国内向けPC/AT互換機向けのブランドとして1993年10月に生まれた。FMVの「V」は、本来は欧米の言語しか扱えないPC/AT互換機用の「MS-DOS」において、日本語表示を行うソフトウェア「DOS/V」に由来する。当時、富士通は国内で独自アーキテクチャのPC「FMR」「FM TOWNS」も展開していたため、「V」は独自アーキテクチャPCと区別する意味合いも持ち合わせていた。

 1994年には、個人向けデスクトップPCのサブブランドとして「DESKPOWER(デスクパワー)」が登場した。FMV-DESKPOWERはプリインストールアプリが豊富で、購入したらすぐに使い始められるという特徴を持っていた。OSやアプリの導入作業を省けるということは、当時は画期的なことだった。

FMV-466D 富士通の国内向けPC/AT互換機初号機である「FMV-466D」は1993年10月に登場した。ボディーデザインは当時のFMRと同一だったが、本体左上のロゴステッカーとフロッピーディスクドライブの台数で一応の区別が付くようになっている

 1995年にはノートPCも登場する。ノートPCには「BIBLO(ビブロ)」というサブブランドが付与され、デスクトップPCと区別された。当初、FMV-BIBLOは個人/法人向け共通のブランドだったが、1998年には法人向けに「LIFEBOOK(ライフブック)」という新たなサブブランドが登場している(当初は「FMV-BIBLO LIFEBOOK」を名乗った)。

 海外向けモデルにも使われたLIFEBOOKブランドは、2010年から国内の個人向けモデルにも使われるようになった。これは海外と製品ブランドを統一する観点から行われた取り組みで、国内向けデスクトップPCも同じタイミングで海外向けだった「ESPRIMO(エスプリモ)」ブランドに変更されている。

FMV-BIBLO 1995年に登場した「FMV-450NL」は、FMVとしては初めてのノートPCで、BIBLOのサブブランドが付与された。余談だが、FMVにプリインストールされていたMS-DOS/Vは、日本語フォントがMicrosoft純正ではなく(FMR/FM TOWNSとほぼ同一の富士通オリジナルに差し替えられていた

 そんなこんなで2025年10月、FMVブランドは32歳の誕生日を迎える。

マイルストーン 富士通(2016年からはFCCL)が1993年から作ってきた主なPC。2018年に「ふくまろ」や電子ペーパー端末「QUADERNO」が含まれているのは、FCCLのポートフォリオ拡大を反映しているものと思われる
       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年07月28日 更新
  1. 鳴り物入りで登場した「Copilotキー」が早くもお蔵入りか──チャットボットからAIエージェントへの移行が示すMicrosoftの誤算 (2026年07月27日)
  2. 64GBメモリ/2TBストレージ/Ryzen AI Max+ 395搭載のハイエンドミニPC「MINISFORUM MS-S1 MAX」がタイムセールで27%オフの43万2799円に (2026年07月25日)
  3. なぜ元Appleエンジニアは熱意を失い起業したのか? スマートグラス「Even G2」イベントで語られた、次世代機「G3」へのロードマップ (2026年07月27日)
  4. 480mm水冷に160mmファン搭載ケース! 夏のアキバは「大風量パーツ」がアツい (2026年07月27日)
  5. エアコンがない部屋を冷やせる「Dreemstar 冷風扇」がセールで50%オフの9980円に (2026年07月23日)
  6. 高価なグラフィックスカードを守る「過熱保護ケーブル」に注目! 夏を乗り切るNoctua製簡易水冷も販路拡大で続々入荷 (2026年07月25日)
  7. ポタ電と組み合わせて使える「Soraiori ポータブルエアコン」がセールで16%オフの2万9980円に (2026年07月27日)
  8. NVIDIAが次世代AI超解像技術「DLSS 5」の今秋投入を明らかに/MicrosoftとMistralが欧州におけるAI演算能力の拡大で戦略的提携を発表 (2026年07月26日)
  9. プラネックス、10GbE接続に対応した5ポート搭載アンマネージドスイッチ (2026年07月24日)
  10. Jackery、定格1500Wを実現するポータブル電源「1000 New」の新モデル 19%小型化 (2026年07月27日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー