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Core Ultra搭載の「Let's note FV5」を徹底検証 プレミアムモバイルの実力は?(5/5 ページ)

» 2024年04月19日 12時00分 公開
[マルオマサトITmedia]
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静音性、発熱の処理も優秀

 MacBook Airとの比較では、CINEBENCHのCPUスコアではR23でも2024でも勝っており、CPU単体のマルチスレッド性能では優位に立っている。ただ、GPUの差が出ているのか、動画のエンコード性能やRAW現像出力ではMacBook Airの方が高速だ。

 ただ、AI音声の作成やモーショングラフィックスのレンダリングなど勝っているテストもある。本製品もビジネスレベルや趣味レベルのクリエイティブ作業なら十分にこなせるパフォーマンスを持っている。

 静音性も優秀だ。高負荷時でもマイルドな範囲に収まっており、ボディーの放熱もしっかりできている。「静音性優先」設定も用意されており、一般のオフィス作業であれば常時静音かつクールな状態で作業できる。

photo Premiere Proのテスト結果。書き出し(エンコード)処理ではMacBook Airに劣るが、After Effectsで作成したモーショングラフィックスのレンダリングでは逆に勝っている
photo Lightroom Classicのテスト結果。少数枚の現像処理ならば特にストレスなく利用できる。一方、GPUの機能を積極的に使うAIノイズ除去では苦戦した
photo Vrewではショート動画用のAI音声作成とエクスポートの速度を計測した。Core UltraのNPU(OpenVINO)に対応しているかどうかは不明だが、AI音声の作成処理はMacBook Airよりも高速だった
photo 動作音の測定結果(室温23.5度、暗騒音30.9dB)。本体手前から5cmの距離で測定
photo CINEBENCH 2024(最低実行時間10分)実行後約10分経過時にFLIR ONEで撮影したサーモグラフィー(室温23.5度)

積極的に買い替えを検討したくなる仕上がり

 直販価格は、37万4000円(税込み)からとなっている。高価ではあるが、Let's noteシリーズの最新プレミアムモデルとしてはいつも通りの価格であり、ある意味妥当な価格といえる。

 この最新世代ではCPUの進化に伴い、前世代から静音性や発熱を犠牲にせずに大幅なパワーアップを果たした上に、AIを活用したカメラ効果も使えるようになっている。

 Let's noteの実績、ブランド力に魅力を感じて導入しているユーザー、特に第11世代Core以前のCPUを搭載した製品のユーザーであれば、生産性向上へのインパクトは大きく、買い替えを積極的に検討してよい仕上がりといえるだろう。

 残念ながら原稿執筆時点では在庫切れとなっているが、販売の再開を待ちたいところだ。

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2024年05月17日 更新
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