プロナビ

AI PC時代の製品選び 展示会「第33回 Japan IT Week 春」で目にしたもの AI活用やDX化を推進したい企業は要注目!(2/4 ページ)

» 2024年04月25日 17時51分 公開
[渡辺まりかITmedia]

“超速”サーバが誕生するかも?――MSI

MSIブース MSIブースでは増加するEVに備えたスマートAC充電器などを展示していた。会社の駐車場にあると便利そうだ

 エムエスアイコンピュータージャパン(MSI)の展示の目玉は、国内展開を2023年に告知していたサーバソリューションだ。

 どんなに回線速度が上がっても、処理するクラウドサーバのマシンスペックが低ければ意味がない。MSIの「S2206-04」は、NVMeでRAIDを組めるように設計したストレージサーバだ。読み書きの速いNVMeストレージを投入しても「RAIDカードがボトルネックとなり、思うような速度が出ない」「4台までしかNVMeストレージを搭載できない」といった課題があった。

 ソフトウェアRAIDを採用することで、CPUが直接処理をするためハードウェア的なボトルネックは生じないが、データ量が多くなるとコア数を増やしても速度が出ない。高いパフォーマンスを得るには、高価なCPUが必要になるという別の課題も生まれてしまっていた。

 S2206-4は、GPUを利用してそれらボトルネックを解決するという。CPUが読み出しを、GPUが書き込みを行うことで処理や負荷を分散し、NVMeの持つパフォーマンスを発揮できる。理論上のスループットは最大毎秒260GB、実測でも毎秒100GBとなる。

MSI「S2206-04」 MSI「S2206-04」
熱対策 かなりの熱が出るため、水冷式クーラーを採用している

 MSI「G4101-01」は、GPUカードを4基搭載できるGPUサーバだ。スロットの上部に電源コネクターの空間も設けてあり、通常、ギリギリの高さに設計することが多い製品の中で「オンリーワンの存在だ」と担当者は言う。

「G4101-01」 「G4101-01」。スロットに挿したGPUカードの上にゆとりの空間が設けられているのが分かる。消費電力が高く別に電源コネクターを必要とするGPUカードであったとしても、このサーバであれば採用できる

 担当者は続けて「NVMe自体がまだ高価なこともあり、導入したいという企業は限られると思うが、4K/8Kの映像を扱っているスタジオ、プレミアムな体験を提供したいと考えているクラウドサーバベンダー、機械学習を効率的に行いたいと考えている企業などではメリットがあるのではないか」と説明する。

 MSIブースでは「Panel PC」も披露していた。展示していたのは10型から15.6型までのディスプレイを搭載する製品で、全て同じマザーボードを搭載しているという。これによってアプリやシステム開発が容易になり、コストダウンが図れる。工場や飲食店のハンディー端末として、また店舗でのPOS代わりとしての利用を想定しており、既に国内でも飲食店に導入されているという。

msiのPanel PC MSIのPanel PCは同一マザーボードを採用しているため、システム開発が容易というメリットがある。飲食店を代表例として、さまざまなシーンで利用されている

QNQPは大容量データ時代のThunderbolt NASを展示

QNQP QNQPブース

 ネットワークストレージメーカーのQNAP(キューナップ)は、Thunderbolt NAS「TBS-h574TX」や100GbE(ギガビットイーサネット)ネットワークスイッチ「QSW-M7308R-4X」と、その速度を生かすオールフラッシュストレージ「TS-h2490FU」などを展示していた。

 YouTube、TikTok、Instagramなどで動画投稿が身近なものになり、動画編集が一般ユーザーにも広がっている。NASに動画素材を保存し、ノートPCなどクライアント端末からアクセスして編集を行う場合、通信速度が作業効率に影響する。Thunderbolt 4の転送速度は最大40Gbpsなので、高速かつ安定した接続で作業効率をアップできる。

「TBS-h574TX」 「TBS-h574TX」

 100GbE対応ネットワークスイッチとオールフラッシュストレージは研究機関や大学、映像制作やデザインを行う企業など、大容量データを高速通信する必要がある組織で重宝するだろう。

「TS-h2490FU」 「TS-h2490FU」

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年06月11日 更新
  1. 初のカラー対応「Kindle Scribe Colorsoft」の実力は? 通常モデルとの価格差1万7000円の価値を検証 (2026年06月10日)
  2. 「Geminiの技術は使うが、Geminiではない」 WWDC26で見えたApple流AIとプライバシー戦略の核心 (2026年06月10日)
  3. 「macOS 27 Golden Gate」が2026年秋に登場 初のApple Silicon専用バージョンに (2026年06月09日)
  4. ミニPCに強みの「MINISFORUM」 ミニワークステーションの新モデルから「謎の拡張カード」まで多彩な製品を披露 (2026年06月10日)
  5. 「次世代Apple Intelligence」をフル活用するにはどのような条件がある? 「Siri AI」は日本で使える? 知っておくべき対応モデルのハードル (2026年06月09日)
  6. 実売1万円切りでパススルー給電にも対応! KTCの15.6型モバイルディスプレイ「H15F9」は“買い”か (2026年06月09日)
  7. コンパクトボディーにスパコン並みのAI性能! 「NVIDIA RTX Spark」搭載ミニデスクトップPCを見てきた (2026年06月04日)
  8. LGが4K有機EL TVの2026年モデルを発表 映像プロセッサを刷新し120Hz以上の高速表示にも対応 (2026年06月09日)
  9. カプセルトイ「手のひらネットワーク機器」第5弾のラインアップを決める“ユーザー選挙”投票受付を開始 (2026年06月10日)
  10. サンワ、ノートPCやタブレット背面を冷やせるペルチェ冷却クーラー (2026年06月09日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー