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AI PC時代の製品選び 展示会「第33回 Japan IT Week 春」で目にしたもの AI活用やDX化を推進したい企業は要注目!(4/4 ページ)

» 2024年04月25日 17時51分 公開
[渡辺まりかITmedia]
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大容量データ時代を生き抜くSeagateブース

Seagateブース Seagateのブース

 HDDメーカーのSeagateは、国内ではハードウェアとシステムを提供してきたが、さくらインターネットのグループ会社のプラナスソリューションズと共同で「Lyve Mobile」サービスを4月17日に立ち上げており、その展示も行っていた。

「Lyve Mobile」のエッジストレージ 「Lyve Mobile」サービスで借りられる大容量エッジストレージと、それに接続したPC。クラウドサーバへの引越しが楽になるソリューションだ

 「Lyve Mobile」は、持ち運べるSeagateの大容量エッジストレージをサブスクリプションで提供するサービスだ。例えば、これまで自社内にサーバを持っていた企業がクラウドサーバへと移行する際、帯域とデータ量にもよるが、時間がかかりがちだった。

 Lyve Mobileの大容量エッジストレージにデータを移し、そのエッジストレージをSeagateとサービス連携しているクラウドサーバ事業者へ持ち込めば、インターネット回線を使ってデータ転送するより高速だ。無事に任務を完了したエッジストレージのデータは安全に消去する仕組みがあり、後は返却するだけ。借りる期間は10日からと柔軟だ。ーまで持ち運ぶためのケースも用意されており、振動に強いのはもちろん、簡単には解除できないロック、GPS発信機内蔵で、万が一の盗難にも安心できる。また、エッジストレージを取り出せたとしても、ロックがかかっているためデータを盗み見ることができないようになっている。

持ち運び用ケース データセンターへエッジストレージを持っていくためのキャリーケース。データを保護するためのさまざまな工夫が施されている

 なお、個人の映像クリエイターなどでの需要も見込み、個人向けにもサービス展開している。

省電力タイプ 同じ2.4PB容量でも消費電力を40%以上抑えられるので、データセンターでのコスト削減になるという「Exos CORVAULT 4U106」の展示も行っていた

180度の視野角があるビデオバーを展示――GNオーディオジャパン

Jabraブース GNオーディオジャパンのブースでのイチオシは「Jabra PanaCast 50 Room System」だ

 GNオーディオジャパンのブースには、Jabraブランドを象徴するような各種ヘッドセットの他、話題のCopilotを最大限に活用するビデオバー「PanaCast 50 Video Bar」「PanaCast 50 Video Bar System」が展示されていた。

 PanaCast 50 Video Barは、Microsoft Teams認定を受けたデバイスで、話者を認識した上で会話の内容をテキストに起こせる。そのテキストを元にCopilotが要約したり、話者を指定してその発言のみを取り出したり、トピックを確認したりできる。

 なお、PanaCast 50 Video Barの3つのカメラは180度の視野角を持つが、一般的な広角カメラと異なり、両端に座っている人の顔も正面から捉えたように映し出せるので、会議室からの参加者は座る場所を気にする必要がなく、リモートで参加している人は全員の顔やその評定を明瞭に見られるというメリットがある。

「PanaCast 50 Room System」 「PanaCast 50 Room System」を展示。小規模から中規模の会議室に導入してもじゃまにならない大きさだ

 AI全盛ということもあり、エッジコンピュータの展示が目立った今回の「IT Week 春」。企業の経営者から見れば「AI PCは時期尚早では」と思うかもしれないが、Web商談を行うのに映像が粗い、声が途切れる、背景ぼかしなどの映像処理でパフォーマンスが落ちるといった状況では商機を逃してしまうかもしれない。

 どのようなPCがビジネス標準になりつつあるのか、知見を得るためにも足を運んでみてはどうだろうか。

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