HDDメーカーのSeagateは、国内ではハードウェアとシステムを提供してきたが、さくらインターネットのグループ会社のプラナスソリューションズと共同で「Lyve Mobile」サービスを4月17日に立ち上げており、その展示も行っていた。
「Lyve Mobile」は、持ち運べるSeagateの大容量エッジストレージをサブスクリプションで提供するサービスだ。例えば、これまで自社内にサーバを持っていた企業がクラウドサーバへと移行する際、帯域とデータ量にもよるが、時間がかかりがちだった。
Lyve Mobileの大容量エッジストレージにデータを移し、そのエッジストレージをSeagateとサービス連携しているクラウドサーバ事業者へ持ち込めば、インターネット回線を使ってデータ転送するより高速だ。無事に任務を完了したエッジストレージのデータは安全に消去する仕組みがあり、後は返却するだけ。借りる期間は10日からと柔軟だ。ーまで持ち運ぶためのケースも用意されており、振動に強いのはもちろん、簡単には解除できないロック、GPS発信機内蔵で、万が一の盗難にも安心できる。また、エッジストレージを取り出せたとしても、ロックがかかっているためデータを盗み見ることができないようになっている。
なお、個人の映像クリエイターなどでの需要も見込み、個人向けにもサービス展開している。
GNオーディオジャパンのブースには、Jabraブランドを象徴するような各種ヘッドセットの他、話題のCopilotを最大限に活用するビデオバー「PanaCast 50 Video Bar」「PanaCast 50 Video Bar System」が展示されていた。
PanaCast 50 Video Barは、Microsoft Teams認定を受けたデバイスで、話者を認識した上で会話の内容をテキストに起こせる。そのテキストを元にCopilotが要約したり、話者を指定してその発言のみを取り出したり、トピックを確認したりできる。
なお、PanaCast 50 Video Barの3つのカメラは180度の視野角を持つが、一般的な広角カメラと異なり、両端に座っている人の顔も正面から捉えたように映し出せるので、会議室からの参加者は座る場所を気にする必要がなく、リモートで参加している人は全員の顔やその評定を明瞭に見られるというメリットがある。
AI全盛ということもあり、エッジコンピュータの展示が目立った今回の「IT Week 春」。企業の経営者から見れば「AI PCは時期尚早では」と思うかもしれないが、Web商談を行うのに映像が粗い、声が途切れる、背景ぼかしなどの映像処理でパフォーマンスが落ちるといった状況では商機を逃してしまうかもしれない。
どのようなPCがビジネス標準になりつつあるのか、知見を得るためにも足を運んでみてはどうだろうか。
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