続いて、写真を交えつつROG Ally Xの各部をチェックしていこう。
ROG Allyからの変更点として、パッと見で誰でも分かるのはボディーカラーだろう。Allyではホワイト1色であり、所々で「ブラックがあればなぁ……」という声が聞かれた。
その声に応えてか、Ally Xではブラックボディーを採用した。ブラック派にとっては待望の新色だ。本体素材は樹脂で、マットな質感で指紋も目立ちづらい。またグリップ部には滑り止めのパターンも設けられているので、ホールド感も良好だ。
なお先述の通り、ゲームコントローラーの位置や配列はAllyから変わりない。本体左側に左スティックと方向キー、表示ボタンと「コマンドセンター」ボタンを、本体右側にABXYボタン、右スティック、メニューボタンと「Armoury Crate」ボタンを備えている。本体上部には左右両方にバンパーボタンとトリガーボタンを、そして背面には同じく左右にマクロボタンを搭載している。
Ally/Ally Xのゲームコントローラーの位置/配列は「Xbox コントローラー」に準拠している。パッド対応のゲームであれば、ごく一部の例外を除けば特に設定を変えることなく楽しめる。
コマンドセンターボタンを押すと、ゲームプレイ中に本体の各種設定を変更できる。またArmoury Crateボタンを押すと、ROGブランドのハードウェア共通のユーティリティーアプリ「Armoury Crate」が起動する。
ROG AllyシリーズのArmoury Crateはゲームコントローラーでの操作に最適化されており、ゲームランチャー機能も備えているので、快適にゲームを楽しめる。
Allyと同様に、ROG Ally Xの冷却機構は背面に設けられた吸気スリットから吸気し、本体上部から排気を行うようになっている。
ゲームコントローラーでゲームを楽しむ場合、プレイ中にグリップ部分が熱を持つことはないので快適だ。ただ、画面をタッチして楽しむゲームをプレイする場合は、膝上に置くと吸気口がふさがれてしまう恐れがるので注意したい。
本体上部を見ると、本機の大きな変更点をもう1つ見つけられる。それはポート類の構成だ。
Allyと同様に、Ally Xのポート類も本体上部に集約されている。しかし、Allyで備えられていた独自の「ROG XG Mobile端子」が廃止され、代わりにUSB4(USB 40Gbps)端子が搭載された。その名の通り、ROG XG Mobile端子は外部グラフィックスユニット「ROG XG Mobile」を装着するための専用端子だった。それを汎用(はんよう)性の高いUSB4端子に置き換えたことになる。
外部グラフィックスユニット(GPUボックス)をつなぎたい場合は、ここにUSB4対応のものをつなげばグラフィックスの“強化”を図ることができる(※3)。専用端子でなくなったことで、外部グラフィックスユニットの選択肢が広がっているのはうれしいポイントだ。
(※3)全てのUSB4対応GPUボックスの動作を保証するものではありません
他のポート類の構成(USB 3.2 Gen 2 Type-C、microSDメモリーカードスロット、3.5mmヘッドフォンジャック)に変更はない。USB4端子を含むUSB Type-C端子はUSB PD(Power Delivery)による電源入力と、DisplayPort Alternate Modeによる映像出力にも対応する。
上面にある電源ボタンには、Windows Hello対応の指紋センサーを備えている。指紋を使ってサッとログインができて便利だ。
本体の付属品は、ACアダプター(最大65W出力)、簡易マニュアル(保証書兼用)、紙素材のスタンドとシンプルだ。ACアダプターはケーブル一体型なので、可搬性を重視する場合は65W出力に対応するUSB PDアダプターを用意するとよいだろう。
ハードウェアのスペックを一通りチェックした所で、ベンチマークテストを通してROG Allyの“実力”をチェックしていこう。
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