ここからは各種ベンチマークテストを実行し、ROG Ally Xの性能をテストしていく。
ROG Ally Xは動作モードを「ターボ」「パフォーマンス」「サイレント」と切り替えることが機能で、APUのTDP(熱設計電力)はそれぞれ「29W」「17W」「13W」に設定される。ターボモードに限り、電源接続中はTDPを「30W」(Ryzen Z1 Extremeの定格最大値)まで引き上げられる。
特記のない限り、今回のテストは電源接続時のターボモード(=フルパワー)で実施している。比較用として、本誌で過去にレビューを行ったROG Ally(上位モデル)の結果も一部掲載する(ベンチマークアプリやOSバージョンが当時と異なるため、あくまでも参考値として見てほしい)。
まず、3Dレンダリングを通してCPUの性能をテストする「CINEBENCH R23」を実行してみた。結果は以下の通りだ。
同じAPUだから当然かもしれないが、ROG Allyとのスコア差はほとんどない。しかし、一般的なゲーミングノートPCに搭載されるCPU/APUや、デスクトップPCに搭載されるミドルレンジCPUに迫る性能は確保している。
こんなコンパクトなポータブルPCで、ここまでのCPU性能を引き出せるのは、今でも驚異的に思える。
続いて、PCの総合的な性能をチェックできる「PCMark 10」を試してみよう。
総合スコアは「7181ポイント」で、過去のROG Allyにおける結果よりも少し上昇した。メインメモリとストレージの“増量”がプラスに働いたものと思われる。
メモリが増えればPCの操作が快適になるのは当然だが、ストレージであるSSDも、基本的には容量が大きいほどパフォーマンスが向上する。わずかな変更が、意外と快適さの向上につながるものなのだ。
次に、3Dグラフィックスのパフォーマンスをチェックする「3DMark」において、幾つかのテストを実行してみよう。
今回はDirectX 12を使用する「Time Spy」「Night Raid」と、DirectX 11を使用する「Fire Strike Extreme」「Fire Strike」の4種類を実行した。総合スコアは以下の通りだ。
ここまでのテストと同じく、過去のROG Allyと比べるとスコアが少し向上している。グラフィックスドライバーの改善はもちろんのこと、メモリやストレージの増量が効果を発揮している様子が伺える。
次のページでは、実際のゲームをベースとするベンチマークテストを試す。
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