上下2画面合わせて20.5型! アイティプロテックの折りたたみモバイルディスプレイ「LCD15HC-IPSDUAL」は本当に使える? 試して分かったことモバイルディスプレイの道(2/4 ページ)

» 2024年08月16日 12時30分 公開
[山口真弘ITmedia]

ケーブル1本で3画面全て別々の内容を表示可能

 では、2つの画面の使い方について見ていこう。今回はWindows 11搭載PC×USB Type-C接続という組み合わせで試用しており、その他の構成では挙動が異なる場合がある。筆者環境では利用できない表示方法もあったので、考えられる理由についても詳しく述べる。

 最初にケーブルを接続した時点で、本製品の上下の画面それぞれに対して、PCの画面が複製モードで表示される。つまりノートPCの画面、本製品の上画面、本製品の下画面という3つの画面全てに、同じ映像が表示される。

20.5型 アイティプロテック 折りたたみ モバイルディスプレイ LCD15HC-IPSDUAL ポート類は左側面に集中している。USB Type-Cポートだけで3基もあるのでややこしいが、下の2基を優先的に使うと考えておけばよい
20.5型 アイティプロテック 折りたたみ モバイルディスプレイ LCD15HC-IPSDUAL 特に何も設定しないまま接続すると、3画面全てに同じ内容が複製表示される

 さすがに3画面全て同じ表示のまま使うニーズはあまりないと思われるので、まずはノートPC側で「複製」から「拡張」に切り替え、ノートPCと本製品とで別々の画面が表示されるようにする。さらに本製品側の設定画面から「画面を分割」を選択することで、ノートPCと本製品の上画面と下画面の3画面で全て異なる内容が表示されるようになる。

 しかし筆者の環境では「画面を分割」を選択していても、上下は別々のディスプレイとして認識されず、複製表示のままだった。ちなみにHDMI接続ではこの状態が正しく、上下の画面で別々の表示は行えないのだが、今回の筆者環境ではUSB Type-C接続であっても分割表示は行えなかった。

 そこで代替としてUSB Type-Cケーブル2本を用い、上下それぞれの画面をノートPCに接続したところ、すんなりと上下別々の画面が表示された。2本のケーブルで2台のモバイルディスプレイを接続しているのと同じなので表示できて当たり前なのだが、ノートPCの側が非対応でもこうした解決策が用意されているのは、ある意味で安心できる。

 なおUSB Type-CではなくHDMI接続の場合は、2つの画面に別々の内容を表示させることができず、2つの画面に同じ内容を表示するか、もしくは2つの画面を合わせてフルスクリーンで使う(後述)かの二択になる。macOSやiOS、Androidなどでも同様の状態になる。こうした機種ごと/接続方法ごとの制限は多いので気をつけたい。

20.5型 アイティプロテック 折りたたみ モバイルディスプレイ LCD15HC-IPSDUAL Windows側で「複製」→「拡張」に変更すると、左右で別々の画面が表示される。ただし、この段階では本製品の上下の画面の内容は同一だ
20.5型 アイティプロテック 折りたたみ モバイルディスプレイ LCD15HC-IPSDUAL さらに本製品側で「画面を分割」を選択することで、上下が別々のディスプレイとして認識される。しかし、筆者の環境(レノボ・ジャパンの14型モバイルPC「ThinkPad X1 Carbon(2019)およびGen 9」)では正常に動作しなかった
20.5型 アイティプロテック 折りたたみ モバイルディスプレイ LCD15HC-IPSDUAL 仕方がないので、上下のディスプレイそれぞれをUSB Type-Cケーブルでつなぐ方法に切り替えた。この場合、上方に離れて配置されているUSB Type-Cポートを使用する
20.5型 アイティプロテック 折りたたみ モバイルディスプレイ LCD15HC-IPSDUAL こちらであれば問題なく異なる内容の3画面表示が行えた。2本のケーブルを使って接続しているのであまりスマートではないが、代替策が用意されているのは助かる

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