以上ざっと見てきたが、筆者の環境では表示に手こずったものの、機能的にはかなり優秀だ。実際に使われるのは「PCを含め3画面別々の内容を表示」か「本製品の上下をまとめて1画面としてフルスクリーン表示」のどちらかだと考えられるが、前者はシングルタイプのモバイルディスプレイを2台用意するよりも手間がかからず、後者は本製品ならではの機能ということで、実用性は極めて高い。
それだけに、PCとの相性があるように見えるのは、少々気になるポイントだ。2画面を合体させて1画面として使うにあたっては、PCの外部出力の解像度が対応しているかどうかを調べておけば済むが、3画面バラバラに出力するのは、今回の筆者環境では1本のケーブルでは実現できず、原因も不明なままだ。
前述の通り、今回は2本のケーブルを使うことで3画面別々の表示を行ったが、あまりスマートでないのは事実で、さらに試行錯誤の手間もかかる。このあたり、使用するPCとの相性はもちろん、相応のトラブルシューティング能力が必要になるだろう。
実売価格は5万3990円ということで、15.6型のモバイルディスプレイを2台買うのと比べて、それほど価格面のメリットはない。本製品でしかできない機能、つまり2台まとめて20.5型相当のフルスクリーンとして利用できることにどれだけの価値を見いだせるかがポイントということになりそうだ。
なお最後になったが、本製品には製造元が同一と思われる兄弟モデルが、他社(サンコー)から発売されている。こちらは前述の表示モードのうちフルスクリーンモードが利用できない代わりに、実売価格は3万9800円と本製品よりも約1万4000円安価なのが特徴だ。次回はこのサンコーの製品について、本製品と比較しつつチェックしたい。
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